大阪歴史博物館で伊勢神宮「式年遷宮」記念展-週末は千人の人出に

伊勢神宮の神宝をはじめ、古文書や絵画、彫刻、工芸品など約100点を展示。写真は重文「男神座像」

伊勢神宮の神宝をはじめ、古文書や絵画、彫刻、工芸品など約100点を展示。写真は重文「男神座像」

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 大阪歴史博物館(大阪市中央区大手前4、TEL 06-6946-5728)で現在、特別展「第62回式年遷宮記念 伊勢神宮と神々の美術」が開催されている。

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 同展は、2013年に62回目を迎える伊勢神宮の「式年遷宮」を記念し、伊勢神宮や関連神社などが所蔵の神宝・歴史資料・美術品などを紹介する特別展。「式年遷宮」とは、伊勢神宮で20年に1度神殿から神宝まで新しく造り替え御神体を新宮に遷す行事で、約1,300年間にわたり継承されている。

 伊勢神宮の神宝をはじめ、「古事記」(国宝)などの古文書や考古遺物ほか、絵画、彫刻、工芸品など約100点を展示。伊勢神宮の歴史と信仰、遷宮の様子をたどると同時に、遷宮による伝統的な工芸技術の継承や神道美術にも着目し、日本古来の優れた宗教美術を披露する。

 「見どころは、昔の人々が神宮にお参りをする様子などを描いた『伊勢参詣曼荼羅』(いせさんけいまんだら)」と同館企画広報課担当者。伊勢の町並みを通り、参拝するまでの道中が生き生きと描かれた中世以降の絵画で、今回は海外に渡った作品1点を含め、現在確認されている四つの伊勢参詣曼荼羅すべてを展示。「展示替えをしながら全作品見ることができるまたとない機会。週末には1,000人もの人にお越しいただいている」という。ほかにも「国宝で、福岡宗像大社所蔵の『沖ノ島出土の金堂製の高機(たかはた)』などは珍しいもの」という。これは福岡県の御金蔵(おかなぐら)と呼ばれる巨岩から出土したと伝えられる金銅製のミニチュア織機。同様の高機は伊勢神宮にも伝えられており、式年遷宮を含む祭祀(さいし)様式の系譜を考える上で重要な作例だという。

 特別展と連動して、常設展料金で見学できる特集展示「大坂の伊勢信仰とおかげまいり」も開催。「この特集展示に加え、ほかの展示場でも伊勢神宮に関連した資料を紹介している。この秋は全館を通じて伊勢神宮、そして大坂とのつながりについて親しんでいただけるようになっているので、併せて楽しんでいただけたら」とも。

 開館時間は9時30分~17時(金曜は20時まで、入館は閉館の30分前まで)。火曜休館。当日料金は、大人=800円(前売り600円)、高大生=540円(前売り400円)、常設展との共通券は大人=1,320円、高大生890円。11月9日まで。

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