大阪歴史博物館で「幕末大坂の絵師 森一鳳」展-コレクタの反響も

「鹿に若松図」

「鹿に若松図」

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 大阪歴史博物館(大阪市中央区大手前4)で現在、特集展示「幕末大坂の絵師 森一鳳(もりいっぽう)」が開催されている。

大阪の商家に喜ばれたという「藻刈舟(もかりぶね)」

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 大阪を拠点とした作品が多い絵師・森一鳳(1789~1871)。円山応挙の高弟・森徹山(もりてつざん)の跡を継ぎ、写実的な描写に情趣を加味した画風で花や鳥など自然をモチーフにした絵は季節感あふれる華麗な作品が多く、幕末の大阪で称賛を得た絵師として知られる。名所の風景を題材にした「浪華勝概帖天保山(なにわしょうがいちょうてんぽうざん)」や鳥獣を題材にした「鹿に若松図」など28点が出品されている。

 江戸時代から幕末にかけて、大阪は「商いの街」として活気づき、経済的背景に支えられた商人らがお茶や芸術を嗜(たしな)むのがこの時代の商人たちの一つの生き方となっていた。そのため買い手となる客が多い大阪の地に芸術家らも集まり、芸術や文化の水準が上がったとされる。森一鳳の「藻刈舟(もかりぶね)」絵が「藻を刈る一鳳」が「儲(もう)かる一方」として縁起を担いだ大阪の商家に喜ばれ、高額で取引されたエピソードもあるという。

 過去にまとまって展示された例がなく、今回が初の単独展示となる同展。反響も大きく「自宅に森一鳳の掛け軸や作品などがあるから本物かどうか見てほしい」という問い合わせもあったという。展示作品には個人のコレクターから借り受けたものも多い同展。学芸課長の伊藤廣之さんは「展示をしたことで森一鳳の関連情報が集まり、個人で持っている作品が多くあることや、それがどういう状態なのかなど新たな情報が得られ、いい形の展示となっている」と話す。「作品を通して江戸中期、幕末の大阪人がどんな暮らしぶりで、どんな街だったのかを感じてほしい」とも。

 開館時間は9時30分~17時。火曜休館。入館料は、大人=600円、大学生・高校生=400円、中学生以下無料。4月4日まで。

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