子どもたち扮する水鳥が「水」の大切さ伝える-新作能お披露目公演

稽古に励む子ども達の様子(提供 山本能楽会)

稽古に励む子ども達の様子(提供 山本能楽会)

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 山本能楽会(大阪市中央区)は「水都大阪2009」の最終日となる10月12日、八軒家浜桟橋特設ステージで「能」と「アート」が融合した、子どもたちによる新作能「水の輪」のお披露目公演を行う。

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 「水都大阪2009」を開催にあたり、大阪の「水」をテーマに環境を考える作品の制作・発表をと生み出された同企画。大阪市、大阪商工会議所、大阪観光コンベンション協会の「元気な大阪へ行こう!元気な大阪で遊ぼう!」集客プラン事業としての助成認定も受け、公演が実現した。

 約650年前に生まれた世界最古の仮面劇である能と、時代の最先端の思想を内包する現代アートとの融合を試みる、次世代に向けた新しい表現の新作能となっている同作品。テーマは「環境」で、大阪の象徴である「水」の大切さを子どもたちと一緒に考えるという独創的な内容が特徴。

 一般公募で募集した子どもたちが扮(ふん)するのは「水鳥」。子どもたちは公演に向け、能のけいこを重ねると同時に、舞台美術を担当した井上信太さん指導の下、衣装や小道具をワークショップで制作した。「水都」としての大阪を実際に体感させるため、子どもたちは先月21日に、大阪の川のクルージングもしたという。「公演が近づくにつれ、子どもたちのモチベーションもぐんぐん上がり、結束力が強くなっている。稽古が終わっても帰らないぐらいの熱意」(山本能楽会の山本佳誌枝さん)だという。

「本作品は登場する地名を変えることで、『水』とかかわりのある他地域での再演も可能。『水都大阪2009』開催を機に生まれた新たな大阪文化として、大阪の魅力発信や地域間交流にも微力ながら貢献していければ」(同)とも。

 開演は18時30分。鑑賞無料。

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