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森ノ宮「あんばい」10周年 「お客さんとのつながりで続けられた」

10周年を迎えた「あんばい 森ノ宮店」代表の香川さん

10周年を迎えた「あんばい 森ノ宮店」代表の香川さん

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 大阪・森ノ宮の個室居酒屋「あんばい 森ノ宮店」(大阪市東成区中道1、TEL 050-3461-9352)が7月7日、10周年を迎えた。

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 「和の安らぎと、楽しみの食空間の提供」をコンセプトに2010(平成22)年に開業した同店。JR森ノ宮駅の近くでありながら120席の大型店として大小の宴会に対応することで、大阪内外の顧客から利用されてきた。代表の香川季輝さん(43)は「10年続けられたのは、お客さんとのつながりのおかげ」と振り返る。

 元々はバーテンダーだった香川さん。23歳の時、友人の紹介で居酒屋の経営者と出会い、料理の世界に入った。「また食べに来る」ではなく「また会いに来る」という気にさせる店を目指す理念に感銘を受けたという。28歳で会社役員になり、2010年に33歳で独立。120席という大型店を切り盛りできたのは、前社で180席の居酒屋など6店舗を経営してきたノウハウのたまものという。

 店名の「あんばい」は、料理の味加減という意味のほかに、客と店の関係が良い状態であることを望んで命名。10年間手堅く経営を続けてきたが、新型コロナの影響で今年3月に1500人のキャンセルを受け、売り上げが去年の9割減になった。店は4月中旬から5月22日まで休業。香川さんは「これまで経験したことのない深刻な事態に追い込まれた」と話す。

 休業中、香川さんはクラウドファンディングを立ち上げ、5,000円の食事券を3,000円で販売する旨を客に呼び掛けた。支援金は目標額の50万円を達成。店の維持費などに充てたという。「コロナの影響で経済的な大打撃は受けたが、お客さんとの結び付きを再認識した」と香川さん。「自粛明け、最初のお店がここやわ」「また今度、友達連れて来るわ」といった客の言葉が今まで以上に身に染みたという。「お客さんに対するサービスを毎日考え、地道に積み重ねていくことが大事。コロナ禍でもお客さんと良い『あんばい』に進めていきたい」と意気込む。

 営業時間は11時~14時30分、17時~24時。

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