食べる

大阪のうどん店で「日本酒を学ぶ会」-東北銘柄で利き酒も

比較試飲をしながら感じたことを書き込む参加者

比較試飲をしながら感じたことを書き込む参加者

  • 0

  •  

 うどん工房・桜(大阪市城東区東中浜2、TEL 06-7897-3975)で4月16日、日本酒コーディネーター・大竹智子さん主催による「日本酒を学ぶ会・大阪編」が開催された。

東北の銘柄4種

[広告]

 講師の大竹さんは日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)が認定する利き酒師の最高資格「酒匠(さかしょう)」を持ち、同団体研究室の専属テイスター。大竹さんが日本酒の世界に入ったのはワインの勉強がきっかけで、「日本のソムリエは自分の国の酒を知らない」という話を聞き日本酒を学び始めたという。学んでいくうちに作り手や高度な技術、繊細な味にほれ「日本酒の素晴らしさを伝えたい」と現在の道を選んだ。

 料理と日本酒の相性についても研究し、和食はもちろん洋食や中華、スイーツに至るまで一見日本酒とは縁遠く感じるものまでさまざまなジャンルを試みる。「日本酒といえばおじさんの飲み物というイメージがあり、若い人や女性にはなじみが薄いもの。多くの人が日本酒を親しむきっかけにもなれば」と東京を中心に講習会を開いている。

 今回は、日本酒ができるまでの過程を学ぶ講義と、飲み比べをして「見た目・香り・味わい」を項目別に各自で評価し「利き酒能力」を鍛えるという内容。講習会の会場となったのは大阪のうどん店。東京在住の大竹さんと店主の高橋竜太郎さんはネットで知り合った。「日本酒を広めたいという大竹さんの思いに共感して自分の店で開いてもらうことにした」(高橋さん)という。日本酒と合う和食からは一歩出た「うどん」について大竹さんは、「うどんはいろいろな要素・うま味(だし)が入っていて癖がなく調和している。同じように調和している日本酒とは合いやすい」と話す。

 利き酒に選んだ銘柄は「東北の復興を支えるため東北のお酒を味わってほしい」という思いから、福島県豊国酒造の「一歩己(いぶき)」や山形県朝日川酒造「浅黄水仙(あさぎすいせん)」など東北の日本酒4種を用意した。古酒である「浅黄水仙」は食前と食後では味の感じ方が変わり、食後酒としてデザート代わりに飲めるという。「食事と合わせるバリエーションを増やすために古酒の存在は必要」(同)とも。参加者らは飲み比べの評価や感じたことを発表後、天ぷらやうどんとともに東北の酒を楽しんだ。

 居酒屋で飲んだ古酒がきっかけで日本酒を好きになったという佐藤かよさんは「日本酒の知識だけではなくワインの知識もあって日本酒の文化・歴史を酌みながら教えてくれるのがいい」と話し、次回も参加するという。大竹さんは「知識とは感動のためのスパイス。知れば知るほど思いを巡らせながら味わえるようになる」と日本酒の深さを語る。

 次回開催は5月21日16時~19時。参加料は5,700円(試飲・食事代含む)。定員は12人。申し込みは大竹さんの公式サイトで受け付けている。

京橋経済新聞VOTE

あなたのお住まいはどちらですか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース