都心マンション中庭の田んぼで稲刈り-おにぎり千個、実現なるか

マンションの中庭の田んぼで稲刈りする親子の様子。4月に住民らが植えた稲が見事に実った

マンションの中庭の田んぼで稲刈りする親子の様子。4月に住民らが植えた稲が見事に実った

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 大阪市城東区内の大規模マンション「タイムズ・ピース・スクエア」(大阪市城東区今福西6)内の棚田で10月3日、住民たちによる稲刈りイベントが行われた。参加したのは同マンションの「田んぼ倶楽部」に所属する49世帯150人。この春、同倶楽部が植えた稲が見事に実った。

稲刈りの様子

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 午前10時、「田んぼ倶楽部」代表・西庄寛さん(35)さんの「昨夜は天候が悪く、稲刈りがどうなるかと思ったが、快晴になり良かった。今日も1日、よろしくお願いします」のあいさつでスタート。その後、地域農業の第一人者・露口太一さん(65)による稲刈り講習。鎌の使い方や、稲のまとめ方の講習を受けた後、前半と後半に分かれて稲刈りを行なった。参加者たちは、初めはなかなかうまく刈り取れず戸惑っていたが、徐々に上達。「お父さん頑張れー!」と親を応援する子どもの姿も多く見られた。

 田んぼがあるのが楽しみで、同マンションに入居したという30代の大沢さん夫婦は「意外と難しかった。日常の中で子どもに米の成長が見せられたので良かった。なかなか体験できないことなので次も参加したい」。息子・陸人君(3)は「稲刈りが楽しかった。冷たくて気持ち良かった」と喜んでいた。田植えにも参加したという6歳の愛奈さんは「クモや虫がいて恐かったけど楽しかった」。愛奈さんの母親は「稲穂が育って行くのを見て『もうすぐや!』と感じていました。田植えで他の住人の方と顔を合わすことで親近感がわき、共通の話題もできるので会話も弾む。米のありがたさがわかった」と満足そうに語った。

 2005年に閉鎖されたパナソニックの工場跡地(約32,000平方メートル)に建てられた3棟1,000戸から成る同マンション。3棟目の入居が今年3月に始まり、9月末には全戸が完売した。開発したMID都市開発・広報の山本幹雄さんは「(「田んぼ倶楽部」のメンバーが)ほぼ全員参加していただき、前回の田植え同様に盛り上がって良かった」と振り返る。

 「たんぼ倶楽部」代表の西庄寛さんは、「近隣の住人と知り合うことでコミュニティーが生まれて横のつながりができると思う。今日収穫した米を使って秋の収穫祭で1,000個のおにぎりを作るのが目標。できるかどうかは分からないが、もしできなくても次につなげていきたい」と意気込みを語った。

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