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追手門学院大学生らが陸前高田の祭り、復活支援-山車の飾り付けなど

「陸前高田うごく七夕まつり・川原祭組」山車巡業の様子

「陸前高田うごく七夕まつり・川原祭組」山車巡業の様子

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 大阪の追手門学院大学の学生らが8月4日~8日、東日本大震災で甚大な被害に見舞われた陸前高田市の祭り「うごく七夕まつり」の支援活動を行った。

夜の巡業の様子

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 陸前高田市を訪れたのは同大のボランティア・サークル「VOLCANO(ボルカノ)」の学生11人と関西大学の学生2人の計13人。同祭りは毎年8月に同市で行われてきた歴史ある祭りで、全面に七夕の飾り付けをした山車(だし)に笛や和太鼓によるはやし組らを乗せ、ロープで引いて町内を練り歩く。震災で祭りの存続が危ぶまれたが、地元に元気を取り戻そうと昨年はできる範囲内で祭りを行った。大阪から訪れた学生は「少しでも復興の手助けができれば」と、同祭りの川原祭組の山車の飾り付けや巡行の支援などを行った。

 学生たちを引率した橋本裕之教授は、同大に今年4月に着任する前まで盛岡大学で教鞭(きょうべん)をとっていたが、その当時陸前高田市出身の学生の一人から祭り復興への切実な思いを訴えられ、それに何とか応えられないかと準備を進め、今回の活動に至ったという。

 川原祭組は、同市川原地区の住民が集まり毎年山車を出していた町内会の組織。震災で町内会は解散してしまったが、祭りの時だけは集まろうと若者が中心となって組を再結成し、復興に取り組んでいる。作業を進めるうちにボランティアの学生たちとも打ち解け、山車の巡行で外部の人間が担当することは通常ありえないというかじ棒のやり回しを体験したり、山車に上がって太鼓もたたいたりした学生たち。「僕たちをボランティアとしてではなく、同じ仲間として認めてもらえてとてもうれしかった」と笑顔を見せていた。

 来年以降も継続して同様の支援活動を行っていきたいといい、支援に参加した同サークルの代表勇照俊(いさみてるとし)さんは「物資の支援や祭りの手伝いだけがボランティアなのではなく、こういう活気をもたらす活動もボランティアなんだと知った。サークル名の由来のように大きなエネルギーで奉仕する、そんな活動ができて本当に良かった」と話す。「継続して復興支援活動をしていきたい」「もちろん来年も参加する」などの声も多かった。

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