「水辺の社会実験」最終日に総括イベント-新たなつながり今後に生かす

「水辺の社会実験」のファイナルイベントの後で実施者たちの記念撮影(撮影;北田暁美さん)

「水辺の社会実験」のファイナルイベントの後で実施者たちの記念撮影(撮影;北田暁美さん)

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「水都大阪2009」の特別プログラム「水辺の社会実験」が9月19日~23日の5日間にわたって中之島公園や八軒家浜を中心に実施された。「水辺の社会実験」は大阪で活動するさまざな市民グループが企画から運営までを行い、大阪における水辺の新しい楽しみ方や活性化を提案するもの。公募から選ばれた41の団体が多彩な企画を展開した。

意外にキレイな道頓堀の水-「水辺の社会実験」で一日体験記者の吉村明日香さん(中1)写す

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市民による企画は、音楽、踊り、落語、観察会、スポーツ、ボランティアなどあらゆる分野に及び、大阪において水や川と親しむことの広がりを感じさせた。最終日の23日には「水辺の社会実験プログラム総括イベント」と題した報告&交流会が行なわれ、それぞれの担当者が実施したプログラムの内容を写真や動画を交えて披露した。

子どもたちの能体験を実施した山本能学会の山本佳誌枝さんは「普段『能』に関心のない方々にも見てもらうことができて良かった。会場の手配や一般の人の集客など、一つの団体では到底できないことを多くの団体が一緒にやることで実現することができたと思う」と振り返る。また、日ごろ淀川のゴミ拾いを行なっているボランティア団「FUROSHIKI(フロシキ)」代表の伊藤悟志さんは「自分たちの活動を子どもたちに体験してもらうことがとても新鮮で自分たちの活動に広がりを持つことができたと思う」と語った。

一方で、「もっと頻繁に周囲への告知をするべきでは」「スタッフの弁当代・交通費などの雑費をもう少し水都大阪の主催側に賄ってもらえないか」など、今後の課題となる意見も出た。「水都大阪2009」プロデューサーの橋爪紳也さん(大阪府立大学21世紀科学研究機構教授)は「水辺の社会実験は『水都大阪2009』において中核を担うプロジェクト。いろいろと課題は残っているが、大阪の水辺について市民が企画し実施することで、多くの人たちが大阪の水辺を再発見できたと思う」と総括した。

 淀川と大川の水質調査体験を行なったNPO法人関西ナショナルトラスト協会の常任理事・岡村悦治さんは「日ごろ大阪を盛り上げる活動を行なっている人や団体が、これだけ一堂に介することは大変貴重な経験だと思う。今回できたつながりを絶やさずに今後につなげていきましょう」と参加団体に呼びかけた。

大阪の水辺を活性化させる新たな動きが始まった。

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