小型客船「御舟かもめ」運航開始迫る-都島の若夫婦が事業立ち上げ

完成に向け、工事中の「かもめ」。完成が待ち遠しい

完成に向け、工事中の「かもめ」。完成が待ち遠しい

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 都島区在住の若夫婦が小型客船による大阪市内周辺河川のクルーズ事業を開始、8月上旬から「御舟かもめ」の運航を始める。夫婦はNPO法人「水都OSAKA水辺のまち再生プロジェクト」で活動するメンバー。

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 「『大阪』という都会の喧騒の中にいることを忘れさせてくれる」と川の魅力を語る夫の中野弘巳さん(31)は元NHKのディレクター。当時交際中だった妻のかおりさん(28)に感化され、船舶免許を取得。その後はともにNPO活動を通した水上タクシー運航など「水辺」とかかわってきたという。

 「御舟かもめ」の事業を決意したのは「都会の中で船に乗る気持ちよさを多くの人に体感してもらいたいから」(中野さん)。船は、もともと真珠の養殖用の作業船だった幅が広く、揺れの少ない和船を使用。住宅のリノベーションなどを手がける設計者集団に設計・改装を委託し、大人が向かい合って足を伸ばせるデッキ部分やキッチン・トイレもある建屋部分を備える。コンセプトは「小さな家」。船に乗ってゆったり朝食をとったり、ソファに持たれて寝ころんで昼寝したり、夕日クルーズをするなど自由なスタイルでデザイナーズボートの空間を楽しむことができるという。飲料・スナック類も船内で販売する(500円~)。

 クルーズコースは、40分間の「朝ごはんクルーズ」(1,300円)や、「カフェクルーズ」「夕日クルーズ」「ナイトクルーズ」(以上各90分、2,500円)などを用意。ドリンクなど1オーダー制。発着は八軒家浜がメーンとなる。

 「忙しい人にこそ乗ってみてほしい」と語る中野さん。「旅行するほどの時間がなくても、船に乗って川から見る景色を楽しむことで、日常から切り離され驚くほどスイッチオンしてくれる」とも。「実は思いきった大勝負」という今回の船事業。夫婦が懸けた「水辺」への思いは熱い。運航開始日が迫る現在、夫婦のアイデアが詰まった小型客船「かもめ」は乗客を待ち構える。

 乗船は4日前に要予約。

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