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大阪・京橋にグラノーラ専門店「ナチュラノーラ」-30年来の家庭の味、販売へ

手作りグラノーラ専門店「ナチュラノーラ」店主の梶川佳江さん

手作りグラノーラ専門店「ナチュラノーラ」店主の梶川佳江さん

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 大阪・京橋の手作りグラノーラ専門店「ナチュラノーラ」(大阪市都島区都島中通3、TEL 06-6922-6869)がオープンして2カ月半がたち、にぎわいを見せている。

「てんさい」量り売り

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 同店は9月24日、京橋中央商店街のアーケードを抜けた通り沿いにオープン。「グラノーラ」は、オーツ麦などの穀類に蜂蜜や砂糖、植物油を混ぜてオーブンで焼いたもの。植物繊維やビタミン、ミネラルが豊富で「食べるサプリメント」と近年、健康食品としても注目を集めているが、店主・梶川佳江さん(65)とグラノーラの出会いは30年前にさかのぼる。

 当時あまり出回っていなかったグラノーラ。「うちに2年半ホームステイしていたニュージーランド人が、故郷で食べていたグラノーラを恋しがり」、それならば作ってあげようと下宿人リチャードさんの実家からレシピを送ってもらった。自宅のオーブンレンジの火加減や焦げやすい蜂蜜に手こずり、ほんのりとした素朴な甘みのある「おふくろの味」を再現するまでは何度も失敗を重ねたと梶川さんは笑う。

 その後、さらに改良を加えてたどり着いた「梶川家流」グラノーラは、「お母さんが作ったものよりおいしい」とリチャードさんが太鼓判を押してくれるまでに。それ以来、週末に作り置きし瓶詰めされたグラノーラが、2人の子どものいる梶川家の朝食の定番になっただけでなく、梶川さんが交流していた海外からの友人たちの間でも評判になった。

 開店のきっかけは、「娘の友人が、これは売れると言ってくれたから」。最初は自宅で食べているものを販売することに戸惑いを感じたというが、甘みの強い市販のグラノーラではなく「本物を食べさせてあげたい」という思いから開業に踏み切ったという。工房は、自宅のガレージを知人に改装してもらい、店は妹の井上幸江さん(62)にも手伝ってもらい切り盛りする。

 無添加にこだわり新鮮なうちに提供したいと朝からオーブンで焼き始めるグラノーラは、蜂蜜のほか、てんさい、アールグレーのプレーンがベース。量り売りのほか、ナッツやドライフルーツを入れたものを100グラム(550円~)、250グラム(1,300円~)の袋入りで販売する。牛乳、ヨーグルトをひたひたにかけて食べるのが一般的だが、たんぱく質を補うのに豆乳もお薦めといい、「夏は断然アイスクリーム」と梶川さん。ニュージーランドで有名なアイスクリームのフレーバー「ホーキーポーキーのようになる」という。ほかにバター、乳製品を使わない手作りクッキーも販売する。

 近隣の人が「一度食べたらおいしかったとまた買いに来てくれた時に、店をやってよかったと思った」と笑顔で話す梶川さん。「本当の味をぜひたくさんの人に食べてほしい」と呼び掛ける。

営業時間は10時30分~18時30分。木曜・日曜定休。

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