京橋の居酒屋「WAVE」が10周年-1杯10円の生ビールで祝杯

10円の生ビールを抱えて走り回る居酒屋WAVEの従業員たち

10円の生ビールを抱えて走り回る居酒屋WAVEの従業員たち

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 新京橋商店街内の居酒屋「WAVE」(大阪市都島区東野田5、TEL 06-6354-8500)が7月8日で10周年を迎え、生ビールを1杯10円で振る舞った。

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 オーナーの小島治さん(34)は「オープン当時はこの近所には他に居酒屋はほとんどなかった。若者が気軽に集まれる店にしたいという思いでスタートした」と当時を振り返る。当時雇われ店長だった24歳の小島さんを中心に低価格で朝まで過ごせる同店は、京橋の若者の憩いの空間になっていった。

 料理はすべて手作り。岡山県美作直送で仕入れる牛肉と自家製のタレがウリ。70席の同店は、小型店が主流の京橋で大きな店。これだけの広い店の看板を、こだわりの料理で10年守ってきた。その背景に「人件費の低さ」を挙げる小島さん。同店では7人のスタッフで朝11時から翌朝7時までを切り盛りしている。「優秀なスタッフたちによる少数精鋭体制にすることで全体の人件費を抑えている」(同)。

 小島さんは、開店して3年ほどした時に前オーナーから店を譲り受けた。それまで朝5時までの営業時間を7時まで延ばした。梅田やなんば、遠くは堺からタクシーで来る客もいるという。近くの病院に務める夜勤明けのスタッフから寄せられた「ご飯が食べられて酒が飲める店があるといい」という要望に応え、今年5月からはランチタイムの営業も始めた。店のシステムや提供するメニュー、人材育成も「マニュアルにはめない」ことが小島さんのこだわりだという。

 10周年を迎えた8日、あふれるばかりの10円ビールを両手に走り回るスタッフたち。音楽仲間で訪れた20代前半の男女3人組は「店員さんがラフな感じでゆったりくつろげるのがいい」と声をそろえる。梅田の飲食店に勤務する35歳の男性は「常連客と若者客が共存するところがいい。それとアルバイトが店長に代わって接客できるので家族のような雰囲気がある」と称賛する。

 10年の節目を迎えた今、小島さんは「私も歳をとり、この店の若いお客さんたちの感覚からずれ始めている。そろそろ世代交代を考えている」と打ち明ける。若い社員にオーナー権ごと引き継ぎ、自身は今の年齢に合った店を新たに始めるつもりだという。

 感謝の気持ちを込めた10円ビール。ジョッキにはオープン以来変わらない店への情熱が注がれていた。

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