1月、造幣局(本局=大阪市北区天満1)が開催する「国際コインデザインコンペティション(ICDC)2009」で、開催以来初となる日本人の優秀賞受賞が発表された。
ICDCとは貨幣デザインの芸術性の向上に寄与することを目的に、1998年から開催されているデザインコンペ。国内のみならず海外からも広くデザインを募り、今回は一般部門107作品、学生部門133作品の応募があった。学生部門は、初となるインドからの応募を含め過去最高の応募数に上ったという。
優秀賞を受賞したのは、作新学院高等学校(栃木県宇都宮市)・デザイン美術科教諭の中島実さんの「ダーウィン生誕200年/進化論150年記念」。日本人の優秀賞受賞は1998年の開催以来初。これまで日本人の受賞は5回あったが佳作が最高だったという。2008年の審査員特別賞は同校生徒が受賞。中島さんは生徒に続いての受賞となった。選定について、同局広報室の蛭川さんは「美しい陰影が画面構成の良さが評価されたと聞いている」と話す。最優秀賞はイスラエルのOleg Gavrizonさんの「男と彼の魚」。
最優秀賞・優秀賞受賞者は5月1日~3日、ロイヤルパーク(東京都中央区)で開催される「東京国際コインコンヴェンション」(造幣局後援)の初日に表彰される。受賞デザインはメダルにし、本人に贈呈するとともに同会場で展示(原版も展示)。最優秀賞は「ICDCメダル」として造幣局が製造販売する。