大阪歴史博物館で「聖地チベット展」-国宝級の文物36点も一堂に

「十一面千手千眼観音菩薩立像」(17~18世紀)。地獄の亡者も含め全てを漏らさず救おうとする観音菩薩の慈悲と力の広大さを表現

「十一面千手千眼観音菩薩立像」(17~18世紀)。地獄の亡者も含め全てを漏らさず救おうとする観音菩薩の慈悲と力の広大さを表現

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 大阪歴史博物館(大阪市中央区大手前4、TEL 06-6946-5728)で現在、特別展「聖地チベット-ポタラ宮と天空の至宝-」が開催されている。

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 同展は、5世紀から近現代までのチベット文化を総合的に紹介する。平均標高4,000メートルを超える厳しい自然条件のチベット高原で発展し、最盛期(8~9世紀)には唐近くまで領土を広げたチベット。その後インドで発展した後期密教を取り入れながら、中国王朝とも密接な関係を持ち独自の文化を育んできた歴史や文化は世界的にも注目されており、中国を通して日本に伝わった密教とは大きく違った仏教文化の姿・世界を見ることができる。

 世界文化遺産「ポタラ宮」などチベット各地の寺院や博物館から集まった名品は123件。うち36件が国宝級の「国家一級文物」の貴重な資料だという。「これだけのチベットの至宝がまとまって日本にやって来るのはとても珍しい。現地を観光しても秘物扱いで見られないものが表に出てきているので貴重な機会」(同館の宮本康治さん)。チベットの成立に始まり、仏像、仏画、陶磁器、チベットの暮らしを紹介する装束や楽器、チベット医学などを幅広く展示する。

 関連企画として、チベットに関する講演会も開催(1月31日、2月14日・28日)。そのほかワークショップや着装体験なども随時行っている。「1月の講演会は250人の会場が満席になった。展覧会そのものも土日は1,000人を超えるお客さまに来ていただき、滑り出しは手応えを感じている。熱心にじっくり見ていただいている印象を受ける」と宮本さん。

 開館時間=9時30分~17時(金曜は20時まで、入館は閉館の30分前まで)。火曜休館。観覧料は、大人=1,000円、高大生=750円。3月31日まで。

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