大阪造幣局「造幣博物館」がリニューアル-動く模型で歴史振り返る

貴重な貨幣がずらりと並ぶ

貴重な貨幣がずらりと並ぶ

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 「桜の通り抜け」で知られる大阪造幣局(大阪市北区天満1)構内の造幣博物館が4月28日、リニューアルオープンした。

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 今回のリニューアルでは、模型と映像、照明が連動して動く展示や、金塊に実際に触れられるコーナーなどを新たに設け、見学者が目で見て触れて、お金の歴史や製造方法を理解できる展示になっている。

 造幣博物館は、桜の通り抜け通路に面したレンガ造りの建物。1911(明治44)年に火力発電所として建設され、1969(昭和44)年からは博物館として活用されてきた。今回のリニューアルは博物館開館40周年を記念したもので、昨年12月から改修を行ってきた。

 一般公開に先立ち行われた内覧会では、地元北区の市立滝川小学校の6年生や、生野区の特別養護老人ホームみのり苑のお年寄りらが招かれ、4千点を超える展示物を見学した。特に人気を集めたのは、模型と映像、照明が連動して動く展示。造幣局の歴史を紹介する映像に合わせて当時の建物の模型が半分に分かれ、内部の模型が現れると、見学者からは歓声が上がった。ほかにも、数千枚の硬貨の重みを実際に持って体験できるコーナーや、テレビ画面に触れて操作するクイズコーナーなどに人の輪ができた。滝川小の児童らは「以前にも社会見学で来たことがあったが、見やすくなり、ゲームもあったので楽しめた」とリニューアル後の博物館を楽しんでいた。

 招かれた見学者の中で最高齢の103歳、大谷シゲさんは「昔は桜の通り抜けに毎年来ていて、この建物も覚えている。(古い写真などの展示があって)懐かしいものを見せてもらえた」と、かつての造幣局の姿を振り返っていた。

 「お年寄り、子ども、外国人、障害者の方、いろいろな方に親しんでもらえる博物館にしたい」と話す独立行政法人造幣局理事長・新原芳明さん。「お金から文化を知ることができるし、造幣の歴史は日本の近代化の歴史と重なる。特に若い人や外国人の方に見学に来てほしい」と、展示の工夫だけでなく、日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国語に対応した音声ガイド機も導入して、大勢の来館を期待している。

 造幣博物館は、国道1号線に面した正門から入って徒歩2分ほど。入館無料で、予約なしで見学できる。5月6日までのゴールデンウィーク期間中は、土曜・日曜・祝日も開館している。開館時間は9時~16時45分(入館は16時まで)。

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