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京橋で「オニギリを食べながら写真を見る会」-写真家自らが企画

「オニギリを食べながら写真を見る会」

「オニギリを食べながら写真を見る会」

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 たこ焼き居酒屋「美輝」(大阪市都島区片町2、TEL 06-6351-3129)内の「Gallery 美0(ギャラリー ビー ゼロ)」で10月1日、「オニギリを食べながら写真を見る会」が始まった。写真家・尾畑涼子さんが自身の個展をおにぎりを食べながら観賞してもらおうと企画したもの。

ラーメンをすする女性

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 会場では、「食事をする人」とその人が食べている「料理」の写真を2枚1組で展示。30点に及ぶ全作品に「食べる瞬間」が収められている。だし巻き卵を食べる瞬間、赤ちゃんがお菓子をほおばる瞬間、ラーメンをすする瞬間などが料理と共に写し出されている。

 モデルとなったのは尾畑さんの友人ら男女合わせて約20人。「食事中のカメラを意識していない素の表情を撮りたかった」との思いから、友人との食事を何度も重ねリラックスした空間を作り出してから食べる瞬間を「激写」。「極上の素の表情」を演出し、カメラに収めたという。

 「おにぎりを食べながら」という体験型の作品展にしたのは「シチュエーションの再現をしたかったから」と尾畑さん。「まるで一緒に食事をしているかのような感覚になってもらう」ため、ギャラリーには尾畑さんがお手製で梅・昆布・おかか3種のおにぎりを用意する。

 尾畑さんは写真の専門講座に3年間通い写真を学んだ。大阪や東京など各地でグループ展を開くなど写真家として活動して2年。これまで両親が育った故郷の町並みを撮ってきたが、いまひとつ写真を撮ることに興味が持てなかったという。そうした中、唯一撮りたくなったのが「人がごはんを食べているシーン」だった。「『ごはんを食べる』ことは誰もが毎日しているだけに、その喜びを忘れがち。もう一度食事をする楽しさを再確認してほしいと思った」と尾畑さん。その思いを託してつけたタイトルは「憙(よろこび)」。「喜」に「心」を加えることで「ごちそうを前にして、ニコニコする息づかいのこと」の意味で使ったという。

 2回目となる個展を京橋で開いたことについては、「美術やアートといった肩肘張る感じではなく、気軽に楽しんでほしい。京橋は大衆的なイメージだったので今回の個展にはマッチしている」と考える。

 展示作品は今後増やしていく予定。「一人で食事をすることが多い人にはいいかも。写真の人と『擬似食事会』を楽しんでもらえればうれしい。女性の写真が多いので独身男性の来場をお待ちしています」とほほ笑む。

 展示時間は15時~23時。入場無料。今月29日まで。「オニギリを食べながら写真を見る会」は、期間中の土曜日、16時30分~22時に開催。

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