都島の妖怪譚ツアー―大阪のまち歩きイベント「大阪あそ歩」実施

大江山の酒呑童子退治や、羅生門の鬼の腕を切り落とした勇将・渡辺綱が愛馬をつないだといわれる「駒つなぎの楠」を観光する一行

大江山の酒呑童子退治や、羅生門の鬼の腕を切り落とした勇将・渡辺綱が愛馬をつないだといわれる「駒つなぎの楠」を観光する一行

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 大阪市内の各所を地元ガイド付きで巡るイベント「大阪あそ歩」で5月11日、都島のツアー「妖怪『ぬえ』が眠るまち・都島~鬼退治の勇将・渡辺綱伝説から鵺(ぬえ)塚まで~」が開催された。主催は「大阪あそ歩事務局」(大阪市中央区、TEL 06-6282-5930)。

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 大阪のまちの物語、ドラマ、面白さを知ってもらいたいという目的で昨年秋よりスタートした同イベント。「大阪はまちがほんまにおもしろい!」をキャッチフレーズに、今年の春は105コースのまち歩きを催行する。「105コースということもあって『平成の浪速百景』と銘打って開催。想像以上の人気で、予約率では100%を超えるほど」(大阪あそ歩アシスタントプロデューサー・陸奥賢さん)。

 当日は、地下鉄都島駅をスタートし、都島神社、母恩寺、渡辺綱・駒つなぎの楠、都島和菓子・富久屋、なにわ刷毛・河合、鵺塚などを巡った。「羅生門の鬼退治で有名な勇将・渡辺綱の『駒つなぎの楠』や近衛天皇を苦しめていた鵺(ぬえ)の遺骸が流れ着いたという伝説が残る『鵺塚』など、都島にはミステリアスな物語が眠っている。その摩訶(まか)不思議な都島妖怪譚を巡るまち歩きを構成した」(陸奥さん)。当日の参加者は9人。それぞれがカメラ片手に地元ガイドの説明に耳を傾ける様子がうかがえた。

 「歴史や妖怪ものが好きで、この都島ツアーに参加した。歴史的なことから現在の街のことまでいろいろ話を聞きながら散策でき、わたし一人ではなかなか行けないところも回れたのでとても良かった」と、西淀川区から参加した灰谷さん。他エリアのツアーも度々参加している阿倍野区在住の大滝さんは「スポットが駅からも近場で歩きやすかった。今回都島をこうして巡ってみて、全然知らなかったところもいろいろあるんだなと感じた」と感想を述べた。

 「知っているようで知らないのが自分のまち。大阪のまちの面白さを多くの方に知ってもらいたい」と陸奥さん。「今後もコースは増えていく予定。今は春と秋を中心に催行しているが、通年化を模索したいと思っている」とも。今月18日には毛馬コース「水の底に消えた蕪村のふるさと・毛馬村~春風や 堤長うして 家遠し~」、同24日には網島コース「悪所くるひの身の果ては、南無網島の大長寺~『心中天の網島』の舞台を歩く~」を予定。

 参加費は1,000円(コースによっては1,500円、2,000円などもあり)、所要時間=2~3時間(コース内容により異なる)。定員15人。

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