イオン化粧品シアターBRAVA!(大阪市中央区城見1)で4月4日から公演が始まるブロードウェー・ミュージカル・レビュー「TRIP OF LOVE(トリップ・オブ・ラブ)」の公開リハーサルが3月10日、青少年文化創造ステーション大阪(東淀川区)で行われた。
会場では出演者がそれぞれウオーミングアップする中、プロデューサーの出口最一さんが登場し、「本来なら舞台装置も含めて、振り付け、ショーなど、すべてを見ていただきたいが、まずはお見せできるところからどんどんお見せしたい。今日はマイクなし、歌声なし、踊りだけでお見せします。これはブロードウェー・ミュージカルを大阪から出発させようという試みです」とあいさつした。
同レビューは、トライアウト公演として開催される。トライアウト公演とは、ブロードウェー公演前に地方巡業し、観客の反応を見ながら手直ししていくもので、日本では史上初の試み。出演者は「昨日までブロードウェーに出演していたメンバーで、今後も出られるメンバー。そのクオリティーの高さを見て、今後来日するブロードウェー(の舞台)との違いを見ていただきたい」(同)と自信を見せ、実際に本場のキャストがこれほどそろうのは演劇関係者から見ても珍しいという。
会場では、全出演者23人のうち、当日参加していたキャスト22人の自己紹介も行われ、「才能ある方々とご一緒できてうれしい」「このショーに参加できるのを誇りに思っている」「日本の方々はとても寛大で楽しい思いをしている」「アメリカのキャストを代表し、この参加する日本人のレベルの高さに敬意を表したい」などのコメントが英語で飛び交うなか、ジャパンアクションクラブ(JAC)出身の藤原功一さんが「Good morning everybody!」と英語であさいつを始めて、会場に笑いが起きる場面も。
オーディションで合格したキャスト最高年齢の鳥居かほりさん(43)は「40歳を過ぎても夢を捨てなければ、きっと夢は叶う。そんな中年女性の代表として夢をばらまいていければと思っている。日本とブロードウェーはまったく違う。例えば、ブーツを作るときの採寸は16カ所。そのうえで自分にしか合わない服が7着、自分しか履けない靴が7足も用意されている。それらがクオリティーの高い状態で用意され、本当に感動して涙した。ブロードウェーはそういうところ。こんな風にひとつひとつ丁寧に素晴らしいものを作っていくので、公演も素晴らしいものになる」と作品をアピール。紹介コーナーは、キャストだけでなく、振り付け助手や舞台監督などのスタッフまで紹介していくという異例の展開で、会場はアットホームな雰囲気に包まれた。
公開リハーサルでは、出口さんが解説を加えながら、「WHITE RABBIT」「IN-A-GADDA-DA-VIDA」「THE GIRL FROM IPANEMA」「I SAW HER STANDING THERE」などのヒット曲にのせて6つのシーンを公開した。
「この振り付けをご覧になれば、ボブ・フォッシーやジェローム・ロビンズ、スーザン・ストローマンなどの振付師に匹敵する才能を持った、これから大活躍する振付師だと予感していただけるはず」と出口さんに紹介された、原案・演出・振付のジェームス・ウォルスキーさんは「日本で創ることを誇りに思う。特にセットの芸術的な技術が素晴らしい。この素晴らしいキャストをセットに乗せてお見せできるのがとても楽しみ」と話した。
プレビュー公演=4月4日~4月13日、本公演=4月14日~5月14日。料金は、プレビュー公演S席=10,000円、プレビュー公演A席=6,000円、本公演S席=12,000円、本公演A席=7,500円。問い合わせは、「TRIP OF LOVE」プロモーション実行委員会(ナビダイヤル、TEL 0570-02-9575)まで。
TRIP OF LOVE 公式サイトイオン化粧品 シアターBRAVA!ミュージカル・レビュー「トリップ・オブ・ラブ」-広報大使に神田うのさん(京橋経済新聞)大阪からNYへ-ブロードウェー・ミュージカル日本初のトライアウト公演(京橋経済新聞)