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大阪歴史博物館で「鋳造関係遺物」展示 出土品から学ぶ、大阪の町の成り立ち

鋳造関係遺物(大阪歴史博物館 所蔵)

鋳造関係遺物(大阪歴史博物館 所蔵)

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 大阪歴史博物館(大阪市中央区大手前4)で現在、豊臣時代前期に使われた鋳型や炉跡など鋳造関係の遺物展示を行っている。

鋤先の鋳型

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 鋳型や炉跡は、大阪のビジネス街となっている船場から出土。同館学芸員の豆谷浩之さんによると、当時船場に鋳造所があったのは、大坂の城下町を開発するのに必要な道具を作り出す場所として交通のアクセスが良かったためと推測されているという。「城下町はその後、船場にまで拡大し民家が増えたため、火を扱う鋳造所は場所の移動を余儀なくされた」とも。

 展示品は、スコップのように土を掘り起こす農工具「鋤先(すきさき)」や、鍋の取っ手部分の鋳型など。鋤先は土木作業にも使えるため、船場で作られた犂先は大阪の城下町を開発するのに使われたのではないかといわれている。

 豆谷さんは「豊臣時代の発掘によって分かる、大阪の町の成り立ちを展示品から感じ取っていただければ」と話す。

 開館時間は9時30分~17時。火曜休館。入場料は一般=600円。中学生以下、大阪市在住・65 歳以上(要身分証明証)、障がい者手帳持参者は無料。8月19日まで(予定)。

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