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大阪・鶴見の古宮神社に「八十八本の扇子」 「縁起の良い街」プロジェクトで

「健康」と書かれた扇子で子どもをあおぐ母親

「健康」と書かれた扇子で子どもをあおぐ母親

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 大阪・鶴見区にある古宮神社(大阪市鶴見区浜4)で8月30日、縁起物「八十八福の扇寿(はちじゅうはちふくのせんす)」の奉納式が行われた。

宮司は「挑戦」

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 「八十八福の扇寿」とは、一つ一つに御利益が書いてある計88本の扇子のことで、あおぐことで、その文字通りの御利益が授かることができるといわれるもの。

 奉納したのは地元の有志団体「鶴見は最高の住み家プロジェクト」。鶴見神社をはじめ、良縁にまつわる言い伝えのある鶴見区を日本一縁起の良い街にすることを目指し、これまでもさまざまな活動に取り組んできた。今回は、代表の津柳徹一(35)さんが古宮神社の大石誠(61)宮司に「何か縁起の良いものを奉納させてもらえないか」と相談を持ち掛けたことがきっかけになったという。

 同神社では「浜の大太鼓」と呼ばれる数百年前の和太鼓を所蔵。行事ごとに鳴り響くその太鼓は地元の名物で、ビルなどが立ち並ぶまではその轟きが10キロ先の梅田辺りまで届いていたという。「浜の太鼓を鳴らせば邪気を払うといわれており、扇子も邪気を払うといわれていることから、古宮神社にふさわしいのは扇子だということになった」と津柳さん。

 当日は、神社の氏子ら約30人が出席。大石宮司は「いにしえより扇子は邪気を払い、良い風を起こすことで心願成就がかなうという言われがある」と説明した。思い思いの扇子を手に取った参列者は、宮司がたたく太鼓の音に合わせて扇子をあおぎ、涼やかな風とともに御利益を願った。子ども2人を連れて式に参列した古賀恵(37)さんは「健康」と書かれた扇子を選んだ。「娘、息子が健康で丈夫な子になることを願ってあおいだ。こうした行事は初体験だったが、出席者が楽しそうにしているのが印象的だった」と感想を述べていた。

 今後は秋祭りなどの行事ごとに公開していく予定であるほか、平時でも利用できるような体制も考えていきたいという。

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