大阪市・蒲生四丁目のピザ・トラットリア「Scuore(スクオーレ)」(大阪市城東区蒲生4、TEL 06-6932-3444)が12月11日にオープンしてから1カ月たち、にぎわいを見せている。
「ナポリピッツアに魅せられて」、ピザをメーンにした店を持ちたいと願っていた店主の清木(せいき)謙太郎さん(38)。勤め先だったイタリアンの店の内装を手掛けた人の紹介で、古民家再生による街づくりを行う「がもよんプロジェクト」を知った。物件を見に来たところ、独立したら必ず置きたいと思っていたまき窯は古民家と「非常にマッチすると思い」、出店を決意した。
店舗面積は21坪、テーブル20席、カウンター5席。古民家の原型をほぼそのままに、梁(はり)を見せ改装した店内は、イタリアのアンティーク家具が並び落ち着いた雰囲気に。カトラリー類も重みのある落ち着いたものを選んだと、細部にまでこだわりを見せる。
水・粉・イーストの3つだけを原料にしながら、生地や窯の扱い次第で作り手が100人いれば100通りの味になると言われる「ナポリピッツア」。清木さんの目指すのは、「もちもちだが、ふわりと軽い、喉越しのいい」ピザ。粉も独自のブレンドのものを使う。定番の「マルゲリータ」(1,300円)のほか、4種のチーズを載せた「クアトロフォルマッジ」(1,900円)が人気という。
メニューはこのほか、揚げたピザ生地とルッコラ、チェリートマトのサラダ「アンジョレッティ」(800円)などナポリの味を中心にアンティパスト、日替わりの肉・魚のメーン料理、ドルチェなど、長年イタリアンのシェフをしていた清木さんのレパートリーが並ぶ。パスタは自家製手打ちで、エビとチェリートマトのバジリコペーストソースの「カヴァテッリ」(1,700円)や最後に窯で焼き上げた「ジャガイモニョッキ ソレント風」(1,200円)などをそろえるが、清木さんは「普通のスパゲティ」が食べたい人がいれば「すぐ作るので遠慮なく言ってほしい」と笑顔を見せる。
国道1号線から道1本裏手に入った住宅の並びに立つ同店。オープン以来、客は「近隣の人が店を見て入ってくれる程度」というが、すでに3度、4度と足を運んでくれる人もいるという。ピザはテークアウトにも対応する。「トラットリアはイタリアで気さくに入れる食堂の意。ぜひ気楽に立ち寄ってほしい」と清木さん。
営業時間は11時~14時、17時30分~21時30分。