暮らす・働く

「大坂の陣400年天下一祭」で重文「一番櫓」、50年以上ぶりに特別公開

50年以上公開されてこなかった「一番櫓」

50年以上公開されてこなかった「一番櫓」

  • 0

  •  

 大阪城公園(大阪市中央区大阪城1)で現在、「一番櫓(やぐら)」をはじめ4つの重要文化財が特別公開されている。

約半世紀ぶりに公開された「一番櫓」の内部

[広告]

 公開されているのは「一番櫓(やぐら)」「千貫(せんがん)櫓」「多聞(たもん)櫓」「金蔵(きんぞう)」の4つ。中でも徳川幕府による大阪城再築で1628(寛永5)年に築かれた一番櫓は、その貴重さなどから公開されるのは50年以上ぶり。今回、大坂の陣400年を記念し官民一体となって展開している「大坂の陣400年天下一祭」をきっかけに今月8日、公開に踏み切った。

 一番櫓は、徳川秀忠が江戸から指示した内容に忠実に沿って再築されたもの。高さは約14.3メートル。堀に面する東側と西側には窓と銃口が多く、玉造口から攻め入ろうとする敵を撃退する役目を果たした。

 金蔵は、西日本の年貢を金・銀・貨幣に換金後保管していた徳川幕府直営の金庫。当時江戸城と大阪城、小規模なものは二条城などにもあったが、現存するのは大阪城のみ。入り口は三重扉、窓は小さく数も少ない造りになっていたため光や風を通さず、保管していた金・銀などを劣化から守った。中は部屋が2つに分かれて、奥の部屋は非常時に持ち出すための金貨が保存されていたという。

 大阪城天守閣の宮本裕次研究副主幹は「一般の人が50年以上も入っていないということは一番櫓が大切にされてきたということだが、その分、ほこりもたまり公開まで苦労した。城は天守閣だけでなく、石垣・櫓・蔵などそれぞれに魅力やドラマがあるので、それをたくさんの人に発見して出会ってほしい」と話す。

 開催時間は10時~16時30分。料金は、大人=400円、子ども=200円。11月16日まで。

京橋経済新聞VOTE

あなたのお住まいはどちらですか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース