水都大阪をクルーズする小型客船「御舟かもめ」(TEL 050-3736-6333)が9月8日、「お舟でリュートコンサート~伯爵とゆく古楽器クルーズ~」を行う。
「御舟かもめ」は、中野弘巳さん・かおりさん夫婦が4年前に運航を始めた定員10人の小型客船。真珠の養殖用に使われていた小舟を改装した和船で、ウッドデッキに大きなクッションで床座し自由にゆったりと舟遊びを楽しんでもらおうというスタイルは大阪でも珍しいとあって、地元の人だけでなく遠方からの客も多い。
同企画は、スタッフの一人が歌人・北夙川不可止(きたしゅくがわ ふかし)さんのファンだったことから。北夙川さんは片眼鏡に懐中時計がトレードマークで「伯爵」という異名を持つ。大阪・神戸などの由緒ある歴史的建造物や風情ある街並みを守る運動などに携わる傍ら、古楽器のコンサートのプロデュースにも従事。同船ではもともと乗船者に「音」も楽しんでもらおうと、クルージング中の水音やBGMなどにこだわりを見せていたことから、「生の楽器の音に触れられる」イベントが実現した。「リュート」はルネサンス期の弦楽器で、繊細な音色と楽器に施された透かし細工の美しさでも知られる古楽器。船上では北夙川さんが解説、リュート奏者の高本一郎さんが演奏する。
クルーズは八軒家浜を出発し、大川・土佐堀川・東横堀川を航行し発着地へ戻る約60分のコース。東横堀川は歴史のある河川で、1913(大正2)年に架けられた本町橋などのレトロな橋や東横堀川水門などの眺めを楽しめるほか、阪神高速の高架下でもあるため「リュートの音色が反響し、ホールのような効果も楽しんでもらえれば」と中野さん。
「船上リュート会」の料金は、一般=4,500円、小学生=2,500円。16時30分発・18時発。申し込みは、ウェブサイトで受け付ける。