京橋を拠点に活動している社会人オーケストラ「アンサンブル・フロイント」(指揮=小西収さん)が9月16日、ローズ文化ホール(豊中市)で「第8回演奏会」を開催した。
開場は13時半、会場に集まった観客は老若男女で実にさまざま。社会人オーケストラだけに、観客の多くが家族や友人と思いきや、「最近では、ネット検索で来られる方も多い。始めたころは楽器屋にチラシを置いていたりしたが、そのころからのお客さんやそのお連れさんもずっと来てくれて、知り合いの割合は少ないほうだと思う。前列で腕組みしながら聴いている通のような方も」(団長の大友一三さん)という。
他の社会人オーケストラと違い、「演奏会のための練習はしない」という同団体の演奏会は約1年半ぶり。「実質的には約2年ぶり。前回は内輪だけの限られた演奏会だった。今回は特に宣伝もしていないうえ、久しぶりなのでガラガラだったらと心配するところだが、うちは気にしないもので…」(同)と、あくまでもマイペース。とはいえ、開演時には約300人が客席を埋めた。
14時過ぎに、ステージ上でメンバー46人のチューニングが行われるなか、指揮者の小西さんが登場し、シューベルトの代表作「交響曲第7番 未完成」の演奏が始まった。同ホール関係者によると「チューニングも早いし、なんとなく人が集まって、なんとなく演奏が始まるのは理想的。他の社会人オーケストラとは違う」とも。
その後、休憩をはさんで「スケール感があって、雄大。お客さんといっしょに盛り上がれる」(団長の大友さん)という、シューベルトの「交響曲第8番 ザ・グレート」を演奏。アンコールでは、同交響曲の第2楽章後半を演奏し、16時過ぎに終了した。
「楽しませていただいた。音楽をやるという一点だけで集まっているメンバーなので、人間関係とか飲み会とかあんまり考えていないんですが、今日は飲みます。それでも過去の演奏会ではそのまま解散ということもあり、プロのオケみたいだなぁと言い合ったりしている」(同)と、あくまでもユニークな集団だ。