学ぶ・知る

咲くやこの花館で食虫植物展 今年は大解剖して深く見る

同館入り口の「虫を食べる植物展」ポスター

同館入り口の「虫を食べる植物展」ポスター

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 大阪・花博記念公園鶴見緑地の咲くやこの花館(大阪市鶴見区緑地公園2)で現在、「虫を食べる植物展」が開催されている。

ルーペで見たサラセニア

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 毎年夏に開かれる同展。29回目となる今年のテーマは、より深く知るという目的で「大解剖」。従来、食虫植物の形や捕虫の仕組みはパネルのみの紹介だった。今回は、実物とルーペを用いて細部まで観察できる展示や、ライブ映像によって虫を捕える瞬間の様子を見ることができる展示を用意する。

 5,500種類ほどの植物を栽培・展示する館内で特に人気の食虫植物。世界に約860種あるといわれており、そのうち50種類以上を展示する。食虫植物は熱帯のジャングルから寒帯の高山まで生息分布域が広い。他の植物が住めないような土地で、独自の捕虫の方法や栄養摂取の仕方を進化させて適応したため、多様な形と生態になった。

 2枚に開いた捕虫葉で虫を捕えるハエトリグサは、葉の内側に感覚毛と呼ばれる毛が生えており、2回触れると葉が閉じる仕組みになっている。サラセニアは筒状に伸びた捕虫葉を持ち、中に入った虫が出られなくなるような下向きの毛が葉の内側に生えている。葉の先につぼ状の捕虫葉を持つウツボカズラは、つぼの中に消化酵素を含んだ液をため込み、蜜やにおいで虫をつぼに誘う。このような様子を実物とライブ映像で詳しく観察できる。

 期間中の土曜・日曜・祝日は食虫植物の捕虫方法をわかりやすく学べる「驚き!ライブ解説」(11時~約20分、参加費500円、定員20人、受付は10時から先着順)、期間中の平日と9月18日はフラワーアテンダントと館内を回る「夏のスペシャルガイドツアー」(11時~、14時~、各回約40分、参加費500円、定員10人、受付は10時から先着順)、9月3日は兵庫県立フラワーセンターの土居寛文さんを講師に招いて咲くや塾「食虫植物の魅力と栽培の秘訣」(10時30分~12時、14時~15時30分、参加費1,500円、ウェブサイトで申し込みが必要)を行う。「食虫植物謎ときクイズラリー」は毎日開催。9月3日からの土曜・日曜・祝日は、1階フラワーホールで植物販売会「Sakuya Green Jam」を開催。個性の強い植物から珍種、ランや食虫植物など全国各地の有名店5~7店舗が週替わりで出店する。ほかにワークショップや食虫植物や食虫植物グッズの販売も行うなど、イベントも多数開催する。

 広報の石田真結子さんは「食虫植物は知られていないことがたくさんある。名前を聞いたことがある、なんとなく面白いと感じていたものを、よく見て、どんな植物なのか、深く知ってもらえたら」と呼びかける。

 開館時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館(休日の場合翌平日)。入館料は500円(中学生以下、障がい者手帳等をお持ちの方(介護者1名を含む)、大阪市内在住の65歳以上の方は無料、要証明書。)9月25日まで。

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