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京橋の「バー・ウイステリア」が10周年 「シェリー酒とイベリコ豚の魅力を伝えたい」

藤川修司さん ひとつのことをじっくりと極めるが、ここぞという時には即断で勝負に出る

藤川修司さん ひとつのことをじっくりと極めるが、ここぞという時には即断で勝負に出る

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 京橋の「BAR WISTERIA(バー・ウイステリア)」(大阪市都島区片町2、TEL 06-6881-3623)が7月14日、オープン10周年を迎えた。運営はウイステリアフーズ。

イベリコ・ベジョータの生ハム

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 シェリー酒を中心としたドリンクとイベリコ豚の生ハムを提供する同店。店主の藤川修司さん(34)は「2010(平成22)年にオープンした夜はすごい大雨だった」と振り返る。当時24歳だった藤川さんはオープン直前に「これが人生最後の1本」と、大好きだったタバコを吸い納めしたという。「以来10年間吸っていない」とも。

 転機が訪れたのは2013(平成25)年、シェリー酒の専門知識を競う「ベネンシアドール公式称号資格認定試験」で最優秀賞を獲得した後、研修で訪れたスペインで本場のシェリー酒作りを目の当たりにして「この魅力を多くの日本人に伝えたいと強く感じた」という。

 2016(平成28)年には「多くの人にシェリーを知ってもらおう」と大阪・万博公園で行われたフードフェスに初参加するも、全くといっていいほど売れず失敗。「食事と共に売らないとシェリー酒だけではお客さんは集まってくれないと痛感した」と藤川さん。反省点を生かし、翌年にイベリコ黒豚丼をメニューに置いたキッチンカー-を製作。シェリー酒とイベリコ豚の魅力を伝えて各地を巡る試みを始めた。

 今年4月上旬から6月下旬まで、新型コロナの影響で店は休業になった。深刻な事態の中、5月中旬からキッチンカー営業を再開した。週末を中心に各地の商業施設に出店し売り上げを保っているという。

 ようやく店の営業を再開し迎えた10周年。例年だと2日間ほど周年イベントを開催しにぎやかに盛り上がってきたが、今年は14日から31日まで「10周年ウイーク」として緩やかに感謝の意を伝えることにした。10年来の常連客という会社員の今村隼人さん(50)は「この店のお客さんはまじめに飲む人が多い。若いのにぶれずにしっかりした藤川さんの人柄に引かれて人が集まっている」と話す。

 「支えていただいたお客さまには感謝の思いでいっぱい」と藤川さん。現在、10周年を聞きつけて訪れる客に記念の傘を進呈している。「オープンの日も雨の中来てくれたお客さんに感謝したことを覚えている」という。その気持ちを持ち続けて10年間が過ぎた。

 現在の営業時間は20時~翌1時。日曜・月曜定休。

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