ホテルニューオータニ大阪(大阪市中央区城見1)が「美味と健康」プロモーションを今年7月に開始し、ホテル内のレストランが一斉に健康をテーマとした新メニューの提供を始めた。
創業1805年の老舗和菓子屋「船橋屋」とホテルニューオータニが初コラボレーションした「新 edo くず餅ゼリー」(税別1,200円)
新型コロナの影響で大きなダメージを受けている同ホテル。広報担当の吉田照佳さんは「当ホテルの三本柱『宿泊、宴会、レストラン』で一番お客さまの戻りが早いのはレストラン。ここに力をいれる」と話す。
レストラン「SATSUKI」の「新東京カレー」は、総料理長が3年かけて開発したオリジナル国産八穀米「Jシリアル」を使い、陳皮(ちんぴ)・高麗人参(こうらいにんじん)・松の実など数種類の薬膳パウダーを取り入れる。老舗和菓子店「船橋屋」(東京都江東区)と共同で開発した「新 edo くず餅ゼリー」には、創業210年以上の間「船橋屋」の発酵たるで熟成を繰り返してきた植物乳酸菌の「くず餅乳酸菌」を含む。上海料理店「大観苑」ではふんだんにカニを入れた餡(あん)と「Jシリアル」を練り込んだ麺の「ふかひれあんかけJシリアル豆乳冷麺」、「パティスリーSATSUKI」では「くず餅乳酸菌」と天然酵母を加えた「Jシリアル」生地を20時間発酵させて作る「Jカンパーニュネクスト」、「麺処(どころ) NAKAJIMA」ではふっくらとした白焼きのうなぎにホテル秘伝のたれを重ね漬けし薬膳パウダーを振りかけた「特選 薬膳鰻(うな)重」を提供する。
当初は東京オリンピックを控えインバウンドを意識し、ラーメンやどて煮など、日本・大阪文化を押し出したメニューに力を入れていたが、新型コロナがきっかけで方針を変えたという。吉田さんは「国内、家族連れのゲストが多くなり『健康な食事』のニーズを感じた。また、当ホテルの公共性を考えたとき、世の中に『健康』を意識づけていくことが自分たちの大事な役割だと思った」と語る。「常に新しいことを考えていく。ホテルニューオータニの『ニュー』にはその意味がある」とも。
営業時間は、「SATSUKI」=7時~23時、「パティスリーSATSUKI」=10時~20時、「大観苑」=11時半~14時半・17時~21時、「麺処 NAKAJIMA」=平日昼11時~14時・土日祝昼11時~15時・全日夜17時~21時