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都島に「Umegae食堂」 町の食堂復活1カ月、「懐かしさと新しさが同居」

店も味もお客さんも懐かしさと新しさが同居する「Umegae食堂」 左から)奈緒さん、洋美さん、勲さん、尚司さん。「お茶だけでもOKです。気軽にお立ち寄りください」
 

店も味もお客さんも懐かしさと新しさが同居する「Umegae食堂」 左から)奈緒さん、洋美さん、勲さん、尚司さん。「お茶だけでもOKです。気軽にお立ち寄りください」  

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 都島区の「Umegae食堂」(大阪市都島区都島本通1、TEL 06-6921―7881)が5月25日にオープンして1カ月が過ぎた。

父息子共作の「だし巻きサンド」

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 村田勲さん(79)が梅ヶ枝食堂として、同所に1957(昭和32)年に創業した同店。62年にわたり地域の食堂として親しまれてきたが、昨年12月27日、高齢ということで惜しまれながら長い歴史に幕を閉じた。それから5カ月、息子の尚司さん(53)が後を継ぐことを決断し「Umegae食堂」として復活した。モーニングは和食、洋食(以上400円)、ランチは「日替定食」「焼魚定食」「玉子焼定食」(以上700円)のほか一品料理もそろえる。

 リニューアルに当たり尚司さんがこだわったのは喫茶部門。パンは小麦粉をこねるところから始め店内のオーブンで焼く。コーヒーを自らブレンドしハンドドリップする。お薦めメニューは「だし巻きサンド」(400円)。勲さん直伝のだし巻きにアレンジを加え、手作りのマヨネーズ、ケチャップを配合。テークアウトもできる。

 壁などは尚司さんが妻・奈緒さん(54)と2人で塗り直したが、床は当時のまま。懐かしさと新しさが店内の至る所に同居する。父の時代には一品おかずを入れていたガラス棚。ここからおかずを取り、ご飯とみそ汁を付けてもらうのが定食のスタイルだった。現在はハンドメードなどの飾り棚となっている。つながりのある作家の作品で、購入も可能。

 もともと飲食店などの会社員として働いていた尚司さんは、店を継ごうとは思っていなかったという。「2、3年前から『親の介護』という言葉が頭によぎるようになり、考えた末、好きな料理の仕事で人に喜んでもらいながら両親の面倒を見ることができることで、家業を継ぐ決心をした」と話す。「両親も協力してくれると言ってくれたのでできると思った。忙しい時間帯などは、家族全員で手伝ってもらい、助かっている」と話す。

 オープンから1カ月。母・洋美さん(80)と話しがしたくて訪れる以前の常連客に加え、新しいのれんやインスタグラムに惹かれて訪れる30代~40代の新規客が徐々に増えているという。尚司さんは「これからも地域密着型で皆さんに喜んでもらい、家族で仲良く暮らせて行けたら」と話す。

営業時間は、モーニング7時~11時、ランチ11時~14時。日曜定休。

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