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京橋で大阪なすづくしの会 食材を生かしたフルコースに感嘆の声

今回の食材「大阪なす」を提供した川角勇司さん。「家業を継ぎ今年で26年、経験値は上がったが毎年1年生の気持ちで育てている」と話す。

今回の食材「大阪なす」を提供した川角勇司さん。「家業を継ぎ今年で26年、経験値は上がったが毎年1年生の気持ちで育てている」と話す。

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 京橋の「イタリアン酒場ORA」(大阪市都島区東野田町5 TEL 06-6167-7379)で6月25日、「大阪なすづくしの会」が開催された。

大阪なすと帆立のサラダ

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 毎月1度、京橋のどこかの店で開催される「京橋〇〇づくしの会」(主催;京橋グルメ部)。食材を決め、それを使ったさまざまな創作料理を会場となる店のシェフが提供する。5年前から始まり53回目を迎えるが「ナスづくしの会」は4度目。毎回使用するナスは、富田林の川角農園が栽培する「大阪なす」。丸ナスや長ナスに比べ皮と実がやわらかく大振り。同園代表の川角勇司さん(60)は「ボリュームがあって果肉もある大阪なすは油によく合う」と語る。

 今回担当のシェフは「ORA」店主の吉田誠也さん(40)。「水分が多くアクが少ない『大阪なす』の特性を生かした料理を考えた。食材のもつ瑞々しさやうまみ成分を味わってほしい」と意気込む。この日用意したメニューは全6品。まず、皮をむいた生の「大阪なす」とホタテをサラダとして提供。川角さんは「水ナスとは違い生では普通食べないのでとてもインパクトがある」と驚く。こんがり焼けた香り漂う「焼きナスのスープ」、この日最も多くのナスを用いてうまみを凝縮させた「地鶏とナスのリエット」と続いた。

 新型コロナウイルスの影響で3カ月ぶりの開催となった今回は19名が参加。高槻から参加した40代の女性は「いろんな職業の人が仕事に関係なくおいしいものを楽しめる」、枚方の50代男性は「初めて参加したが幅広い年齢の人たちがいて打ち解けやすい」と話す。京橋で“流し”で歌うこともあるシンガーソングライターの吉川美波さんも弾き語りで登場。幅広い年齢層に向けた曲を披露した。

 料理後半は、「大阪なす」のボリューム感を生かした「ナスのミート田楽」、メインはシャリに見立てたナスにビーフとポークのステーキをのせた「ナスの肉寿司」。締めは「ナスとベーコンのトマトソースパスタ」。「鉄のフライパンで高温にして炒めるため、ナスの香りが沈まず前面に出る」と吉田さん。同店こだわりの特製トマトソースで仕上げる。

 参加者からは「同じナスでこれだけの料理ができるなんて凄い」「どれもナスの味がしっかり出ていて印象的」と感嘆の声が。吉田さんは「実はどれも家庭で作れる」と料理のコツなどを解説した。

 川角さんは「どれも素晴らしい。『大阪なす』にはこんな食べ方があるということを周りに説明できる。また来年も『大阪なすづくしの会』で胃袋いっぱいにしてほしい」と笑顔で京橋を後にした。

 京橋〇〇づくしの会は会費=3,500円(飲み放題付き)。定員は開催される店により変動する。次回開催など詳しくはfacebookで。

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