京橋のラーメン店「ササラ」(大阪市都島区東野田3 、TEL 06-6353-3314)が6月8日、ラーメンのテークアウトを始めた。
新型コロナウイルスをきっかけに消費活動が大きく変わったことを鑑みての今回の試み。会長の新山郁雄さん(67)は「リモートワークの増加でランチ客は減少し、飲んだ後の締めにラーメンを食べに来る22時以降の客の減少はもう元に戻らない」と語る。そこで今後さらに大きくなると見込まれる中食マーケットへの道を開拓すると決断した。
現在テークアウトできるのは金胡麻(きんごま)担担麺、黒胡麻担担麺(以上750円)、醤油(しょうゆ)ラーメン(720円)、チャーシューメン(970円)とセットの丼ものなど。スープを入れる容器の上に麺と具材を入れる容器を重ねる2層構造で、傾けてもスープがこぼれず密封性が高い。食べる際、麺がよくほぐれるように油を塗るなどテークアウトならではの工夫も。作りおきはせず注文が入ってから調理を始める。同業者からは「スープがこぼれないのが良い」、介護施設の人からは「(利用者が)直接店に行くことができないのでありがたい」と好評という。
「コロナ騒動を機に『地域の食堂』としてのポジションを再認識した」という新山さん。「物事が動いているときのほうが変えやすい、悲観せずこの変化をチャンスしていきたい」と語る。これからは従業員による出前など検討中。
営業時間は11時30分~翌1時。