森ノ宮ピロティホール地下階(大阪市中央区森ノ宮中央1)にある「森の宮遺跡展示室」の一般公開が8月16日~18日の3日間行われる。
展示されている「第3次1号人骨」は、約4,000年前の縄文人の頭部。大阪市で発掘された人骨の中で最も古いものという。ピロティホールに中心部が位置する「森の宮貝塚」から出土したもので、貝塚の地層の調査から年代が特定されたという。
同遺跡から発掘されたのは、人骨だけではない。煮炊きに使用した土器などの数千年前の人類が生活で使用していた道具のほか、その土地の変遷を表すものも出土したという。大阪市教育委員会文化財保護課の学芸員は「出土する貝殻がマガキ(下層)からセタシジミ(上層)に移り変わることから、この地が湖へ移り変わったことと連動していると考えられる」と話す。貝層の一部が展示され、触れられるようになっている。
ピロティホール建設時の発掘調査で出土したものが展示されている同施設。遺跡を守っていかなければいけないという専門家や周辺住民の声から設立された。展示室が一般公開されるのは、一年間で春、夏、秋の時期の数日間のみ。学芸員は「大阪の歴史のホンモノだけを展示しているのでこの機会に是非見に来てほしい」と呼び掛ける。
見学料不要。開館時間は11時~15時。