
京橋のラーメン店「ササラ」(大阪市都島区東野田町3、TEL 06-6353-3314)が10月13日、10周年を迎えた。
2007年に出店した同店。「金胡麻(ごま)担担麺」と「黒胡麻担担麺」が2大看板メニュー。生き残りが厳しい京橋で10年続けられた理由について、店主・新山祐介さん(37)は「ぶれずに担担麺にこだわり続けたこと」と振り返る。
同店担担麺の原点は2000年にさかのぼる。前身の中華料理店「カフェシノアササラ」で働いていた三喜田弘幸シェフ(現・東心斎橋創作中華「えにし」店主)が賄い食として作った担担麺に新山さんがほれ込み、改良を重ねて商品化した。その後売り上げが振るわない「カフェシノアササラ」を閉店し、この担担麺で勝負すべく、2007年に店のスタッフと共に担担麺の専門店をオープンした。
当初は売り上げが伸びなかったが、それでも担担麺にこだわり続け、ようやく動きが出始めたのは3年程たった頃。「お客さんの数が増えたというよりもリピーターが増え始めた」といい、週2回、3回と訪れる固定ファンがついた。
2013年に法人化。社名は自身の名前(祐介)と「あなた(ユー)」、「友」をかけ、「YU&U」とした。10年目の今年7月には、満を持して天神に新店を出した。「店を増やすためにやっているのではなく、社員の生活を安定させるために店を増やしていく」。
10周年当日は「記念日だからといって特に何もしない。ラーメン屋だから(笑)」と新山さん。「カフェシノアササラ」で共に賄いを食べたスタッフと新たに加わった仲間と、いつも通り担担麺の仕込みを始めた。