JR京橋駅空襲被災者慰霊祭 「平和な生活に感謝」

慰霊祭で作文を読む聖賢小学校6年生。左から釜谷愛莉さん・森口宏祐さん・津守陸さん。後ろは甲斐清二校長

慰霊祭で作文を読む聖賢小学校6年生。左から釜谷愛莉さん・森口宏祐さん・津守陸さん。後ろは甲斐清二校長

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 大阪・JR京橋駅南口で8月14日、「第63回京橋駅空襲被災者慰霊祭」が行われ、約250人が参列した。

祭壇の様子

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 京橋は終戦の前日、1945年(昭和20年)8月14日12時30分ごろ、空襲を受けた。同年3月から8回にわたった大阪空襲最後の攻撃。環状線の上り・下り2本の列車が京橋駅に入った瞬間に1トン爆弾が列車とホームに避難していた乗客らに直撃。犠牲者は500人から600人と言われている。JR京橋駅の渡辺弘幸駅長は「戦争の話を聞くたびに平和な生活に感謝し、次の世代に伝えていきたい」と話す。

 式典では、毎年千羽鶴を奉納している地元の大阪市立聖賢小学校の6年生3人が作文を読み上げた。津守陸さんは「社会見学などを通して焼夷弾で焼けたこと、遺体が道に転がっていたことを知った。この戦争を忘れず伝えていきたい」。森口宏祐さんは「ピースおおさか(国際平和センター)では、防空壕や辺りが燃えている様子が再現されていた。いつ爆弾が落とされるか不安だったと思う」。釜谷愛莉さんは「戦争経験者が少なりつつある。平和で差別の無い世界にしていきたい」。

 焼香を終えた松尾美代子さん(85)。終戦間際小学4年生で伊丹空港近くの蛍池に住んでいたが「1トン爆弾が隣の豊中駅に直撃した際に無数の新聞紙が宙に舞っていた光景が忘れられない。自分と年の近い人がたくさん亡くなった」と涙を浮かべ振り返った。3年前から都島区に住み、この慰霊祭を知り毎年参加しているという。「生きている限りずっと参加したい」とも。

 来年の慰霊祭も同日11時、京橋駅南口駅前で行われる予定。

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