大阪・源八橋の大川沿いで天神祭最終日となる7月25日、天神祭船渡御「五代友厚船」が出航。船上は関係者でにぎわいを見せた。主催は、なにわ文化サポーター倶楽部。
今年、NHKのドラマでも話題となった近代大阪の経済基盤を築いた五代友厚。「日本の未来に貢献した五代友厚の生きざまを映画化し、これからの社会に生かしたい」と大阪弁護士会の廣田稔さんが「五代友厚プロジェクト」を立ち上げた。五代友厚も天神祭を楽しんでいたことから、映画の協賛金集めとPRの一環として、「五代友厚船」と名付けた船を天神祭の花火船を運営する同倶楽部の協力の下で企画。2年前から乗船会を開いている。
当日は、大川沿いの源八橋東詰に停留した同船に五代友厚にゆかりのある企業や関係者ら数十人が集合。五代友厚にまつわる講談や舞妓による舞などが行われたほか、出身地である鹿児島県にちなんだ食事や酒も振る舞われ、参加者は終始楽しんでいた。
「こんなにたくさんの人が集まってくれて驚いた。これだけ応援してくれる人がいるのはうれしい」と話すのは五代友厚のひ孫である稲岡正子さん。廣田さんは「ドラマの効果もあって例年よりたくさんの人に来てもらえた。最近映画の脚本が出来上がったばかりだが、必ず成功させなければと気が引き締まる」と話す。映画は2018年公開を目指す。