大阪城西の丸庭園にある大阪迎賓館(大阪市中央区大阪城2、TEL 0120-075-390)が5月13日、大阪城公園内初の予約制レストランとしてオープンした。運営は、大阪城パークマネジメント共同事業体から委託されたバリューマネジメント(大阪市北区)。
同館は、1995年に開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力)の国際会議場として参加国首脳を迎えるために建築。世界遺産の京都・二条城の二の丸御殿の白書院をモデルにした純和風建築で、折上格天井(おりあげごうてんじょう)や生漆の古色塗りによる木材の加工など、二の丸御殿の格式の高さを忠実に再現している。館内から1年を通して西の丸庭園の四季折々の景色を眺められる同館は、その後園内の休憩所として一部が使われているのみだった。
同社はこれまで、京都・東山の旧邸宅や神戸北野異人館など歴史的建造物の再生事業を手掛けてきた。同社の他力野社長は「大阪城公園内にある同館は日本文化を体験できる場所。国内外の方に利用してもらい、食を通じて日本の文化を再認識していただけたら」と話す。
今後、通年でレストランとして営業する。店舗面積は381平方メートル。最大100人規模の一般宴会や婚礼宴会としても使用可能。カジュアルビュッフェから本格フルコースまで、フレンチに和の要素を取り入れた和洋折衷の多彩な料理を提供する。平均予算はランチ=6,500円、ディナー=1万円。
料理を監修するのは石井之悠シェフ。スイスのグランメゾンで活躍した後、神戸元町の名店「ラピエール」を開業。米国のレストランガイドで神戸エリア料理部門4年連続1位を獲得し、関西フレンチ界をけん引するシェフの一人だ。石井さんは「お客さまのリクエストに応えた最高の供応料理を提供できれば」と笑顔で話す。
営業時間は11時~22時。