大阪市城東区の関目商店街で7月5日・6日、地元の小学生に向けたイベント「風鈴レターをつくろう!」が行われ、同商店街の軒先にたくさんの風鈴が並んだ。
今年で4年目を迎える同イベント。ガラスの風鈴に子どもたちが好きな絵を描き、願い事を書いた短冊を取り付けて完成。関西大学政策創造学部の学生たちが企画し、当日も作り方を教える。「商店街が地元の人や子どもたちにとってなじみ深い思い出の場所になってほしい」とリーダーで3回生の上村彩由里さん。その思いでこの1年、「試食イベント」「合唱リレー」「チョコレート作り」「小学生のおつかい企画」などさまざまな試みを行ってきた。
「大学が少ない城東区に学生さんが他の地域(吹田市)から出向いてくれてありがたい」と喜ぶのは、同区役所市民協働課の渡邉久記課長。もともとは地域振興を研究している上村さんたちのゼミの深井麗雄教授(65)と大阪商工会議所のつながりから始まった。商店街の理事も担当の学生も代替わりしているが、イベントは毎年続いている。「一過性のものでなく、継続性があるようにしていくことが重要」(深井教授)。
今年は雨に見舞われたにもかかわらず、地元の小学生を中心に2日間で198人が参加。商店街には子どもたちが作った風鈴がぎっしりと飾られ、涼しげな音が鳴り響いていた。短冊に「看護師さんになりたい」と書いた関目東小2年生の梅野涼華さん(8)は「願い事をいろいろ考えるのが楽しかった」。母・菜央さん(38)は「昨年作った風鈴は家の中でうっかり割ってしまったので、今年は大切に扱う」と話した。同商店街振興組合の三浦智輝理事長(45)は「この活気を持続していけるよう各店舗も努力していかないと」と意気込んだ。
上村さんは「関目は人のつながりが深く温かい街。これからも日本で初めての企画やイベントを関目で実現していきたい」と笑顔で話す。風鈴は今月18日まで同商店街に飾られ、その後作った子どもたちに渡される。