大阪歴史博物館(大阪市中央区大手前4)で現在、特集展示「懐かしい市電とバスのある風景」が開催されている。
大阪での市電の歴史は1903(明治36)年9月、日本初の公営路面電車として花園橋から築港桟橋までを開業したのが始まり。大正時代には営業距離も50キロを超え、市民の足として定着した。市営バスは、1927(昭和2)年に阿倍野橋から平野間を市営バスの営業が開始。車体の色から「銀バス」という呼び名も生まれた。地下鉄は、1933(昭和8)年に登場。梅田から心斎橋を結び、新しい都市交通として発展してきた。
これらの大阪の交通機関の歴史を明治30年代~昭和40年代を中心に振り返り、懐かしい街の風景を感じてもらおうと企画された同展。大阪市交通局が所蔵する市電、バスなどの写真約40点をメーンに、地下鉄が開通した当時のポスターや市バス関連のグッズなども展示している。入場者は年配者が多く、展示物を見ながら昔を振り返り当時の話に花を咲かせている姿も見受けられるという。
25日・26日には「鉄道模型ジオラマ大会」も開催予定。地下鉄御堂筋線をはじめ、谷町線、中央線などの地下鉄車両や、地下鉄に乗り入れている阪急電車・近鉄電車などのジオラマ車両が展示走行する。
同館学芸員・船越幹央さんは「20~30代の当時を知らない世代にも、市電がどういう形で市民の足として活躍していたかを知っていただけたら」と話す。
開館時間は9時30分~17時。火曜休館。入館料は、大人=600円、大学生・高校生=400円、中学生以下無料。7月4日まで。