大阪歴史博物館(大阪市中央区大手前4)で3月6日・7日、「おおさかシネマフェスティバル2010」が開催された。主催は大阪アジアン映画祭「おおさかシネマフェスティバル」実行委員会。
同フェスは、関西の映画ファンによる映画イベントとして1976(昭和51)年から開催されてきた「おおさか映画祭」を2006年にリニューアルしたもの。昨年度より「大阪アジアン映画祭」と統合し、その一部門として開催。今年で5回目を迎える。
7日は、大阪で昨年公開された映画のベストテン作品賞&個人賞の発表と表彰式を開催。表彰式には「大阪ハムレット」で大阪の「おかん」役を演じ主演女優賞を受賞した松坂慶子さんや、「ディア・ドクター」で主演男優賞を受賞した笑福亭鶴瓶さん、「大阪ハムレット」「のんちゃんのり弁」で助演男優賞を受賞した岸部一徳さん、「劔(つるぎ)岳 点の記」で監督賞・撮影賞を受賞した木村大作監督ほか、脚本賞や新人賞などを受賞した計12人が出席した。
これらの賞は年間200本以上の映画を見た投票委員により選考されたもので、特に個人賞は、技量に加え大阪または関西にゆかりのある人物であることを大きな判断材料とする大阪ならではのものとなっている。
表彰式は、長年映画に携わってきた浜村淳さんが、面白おかしく受賞者をトークに巻き込みながら進行。そこに独特のキャラで存在感を放つ木村監督や鶴瓶さんが加わり、冗談と笑いが飛び交う大阪らしい表彰式となった。「大阪は日本の中でも特別な雰囲気を感じるが、授賞式もまるで外国の映画祭みたいな風通しの良さに驚いた。自分が自分でいられることに居心地の良さを感じた」と松坂さんもコメントした。
「地方の賞をもらえるのはうれしいし、実際に大阪に来てみて、こんな風な授賞式があるのかと感じた。やっぱり大阪の人はすごい」(木村監督)。「東京にいるからこそ大阪の良さも悪さも分かる。だからこそ大阪に誇りがあるし、初めて主役をやらせてもらって故郷の大阪で賞をいただけるのは本当にうれしく意味がある」(鶴瓶さん)。「今回は大阪のおかんの役をさせていただいて、大阪出身ではないのでドキドキハラハラしながらだったが、このような評価をいただき合格点をいただいたようで本当に光栄。この映画の『生きとったらそれでええやんか』という、良いところも悪いところもあるがままに全部認めて、そしてとにかく明日も元気に生きていこうというところがすてき。大阪のいいところをいっぱい見つけられた映画」(松坂さん)と、それぞれがコメントを寄せた。