大阪市内の川で子どもたちが魚の生息調査-「こんな川に魚がおるなんて!」

2ヶ所で5回ずつ投網で魚をとった

2ヶ所で5回ずつ投網で魚をとった

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 京橋の街を囲うように流れる城北川(しろきたがわ)で8日、地元の子ども達による魚の生息調査が行われた。城東区民による「アイラブ城北川実行委員会」が主催し、31人の子どもたちが参加した。

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 午前10時、関目東小学校に集合し専門家のレクチャーを受けた子ども達は、近所を流れる城北川に向かった。2ヶ所に分かれて川の水を採取し、酸性かアルカリ性かを示すPHと水の汚れの度合いを示すCODについて調べた。するとPHは2ケ所ともほぼ7を示し良好な結果が出たのに対し、CODは4から8までばらつきがあった。CODは数値が低いほど水がきれいな状態で、4は「少し汚れた水」、8は「汚い水」の部類に入るという。まだまだ「きれいな水」とはいえないようだ。城東区役所の大山勝さんは「この日は川の上流で川底を掘り返す浚渫(しゅんせつ)工事が行われていたこともあり、川の水が濁っていて計測にばらつきがあるのでは」と残念そうに語った。

 城北川は全長約6キロメートル。淀川の支流・大川から城北川を経た水は寝屋川へ流れ込み再び大川へと戻っていく。1935年から1940年にかけて運河として作られたが、昭和期後半に運河としての利用が衰退したために1985年に一級河川となった。今では治水として重要な役割を果たすと共に、川岸の遊歩道が整備され散歩やジョギングを楽しむ人が増え、住民の憩いの場となっている。そんな城北川を地域のシンボルにしようと行政と住民が一体となって「アイラブ城北川実行委員会」が二年前に結成され、川と触れ合う様々な試みを行っている。

 子どもたちの調査は佳境を迎え、投網を用いて魚を取り始めると「こんなところにホンマに魚がおるんやろか」などと興味深々の声が。この日取れたのはコウライモロコ13匹、マハゼ2匹、ブルーギル1匹、他にもオオヤマトンボヤゴやヒメタニシなども確認された。子どもたちの喜びの声に、通りがかった地元に住む70代の男性は「ワシが子どもの頃はいつもこの川で泳いで、素手で魚を取ったもんじゃ」と懐かしそうに目を細めた。参加した関目東小学校5年生の池辺駿君は「こんな川に魚がいるとは思わなかったのでびっくりした」、放出小学校6年生の福田瑞樹さんは「外来種が大きくなると大変だと思った」と神妙に話した。

 城北川は子どもたちの「ふるさとの川」となり、心に刻まれていくのか。調査の案内役を努めた関西総合研究所の久保田洋一さんは「川は環境を考えるのに最適なもの。それがこんなに身近にあることを地元の方々に知ってもらえたら」と今後の抱負を語った。

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