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「平和の願いを強める」 京橋駅空襲被災者慰霊祭

慰霊祭で作文を読む地元・聖賢小学校6年生の児童

慰霊祭で作文を読む地元・聖賢小学校6年生の児童

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 JR京橋駅南口で8月14日、京橋駅空襲被災者慰霊祭が行われ、約250人の参列者が慰霊碑の前で手を合わせた。

世話人会会長を引き受けたキリン堂ホールディングスの寺西忠幸会長

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 1945(昭和20)年8月14日12時30分ごろ、JR京橋駅の現東西線である片町線のホームと環状線が重なる場所に1トン爆弾が落下し、乗客らに直撃した。この空襲で身元が判明している人だけで210人以上、ほかに600人以上の身元不明の犠牲者が出たとされている。

 昭和30年から始まり61回目を迎えた同式典。昨年まで世話人会会長を務めた京極俊明さん(84)がけがで入院中であることを機に会長を交代することになった。京極さんは空襲の時、京橋駅のホームにいながら奇跡的に生き延びた経験を持つ。毎年の慰霊祭の場では自らの体験を生々しく語り、当時の悲惨さを語り継いできた。

 ここ5年ほど毎年参列している森下勉さん(73)は、終戦後に韓国から引き揚げてきた。「戦後、制服姿の軍人たちが京橋駅前でアコーディオンを奏でカンパを募っていた姿が忘れられない」と語る。堺市在住の安野輝子さん(76)は、鹿児島県薩摩川内市で空襲に逢い左足を失った。母親の実家である大阪に来てから「2度と戦争が起こらないように語り継ぐのが私の役目」と話す。

 今年から世話人会会長を務める「キリン堂」の寺西忠幸会長は、知人から伝え聞いた空襲被害のエピソードを紹介し、「この大切な土地が荒れることのないよう鎮魂と平和への願いを強めていかなければならない」と決意を語った。

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