大阪城京橋口から京へ通じる街道を紹介する「歴史の道を歩こう 京街道ぶらりお店Map」が2月に完成し、企画した大阪商工会議所東支部(大阪市都島区東野田町4、TEL 06-6358-6111)が関係各所へ配布している。
マップは、大阪市を活性化させようとする同会議所の取り組みの一環。マップとしては、2013年春に京橋かいわいの店舗を紹介する「I Love 京橋Map」を作成したのに続く第2弾となる。「歴史的側面も楽しみながら店や施設を探索するのに利用してもらえれば」と同会議所の金城秀男さん。来日外国人にも利用してもらえるようにと16ページの紙面全編に英語も併記する。
「京都へ通じる橋」という意味で「京橋」と名付けられた橋が起点となっている同街道。豊臣秀吉が淀川左岸の堤防を改修した際、堤防上に陸路を開いたもので、片町・蒲生・関目・今市・守口・枚方・橋本・伏見を経て京に至る。江戸時代には参勤交代の大名なども往来し、今も商店街としてにぎわいを見せる千林、森小路などはもともとこの街道を中心に栄えた集落だったという。
自ら実際に当時の街道をたどりながら掲載施設・店舗に声を掛けていったという金城さん。マップでの紹介店舗は71店。1918(大正7)年という片町の「宮本金物」や手彫り職人のいる千林の「章美堂印舗」、海外からの引き合いも多いという今市の「木全武道具製作所」などの老舗から、インドで修業した若手シェフの営むカレー店「AKASHA」、ゴマのついた厚揚げが評判の「伊勢屋豆腐店」までバラエティーに富んだ店が並ぶ。「特色のある店を中心に掲載したが、当時の名残を感じられる商店街や、今は住宅地となっているのどかなエリアなどぶらり歩きにはもってこいのエリア。ぜひマップ片手に散策してほしい」と利用を呼び掛ける。