大阪・今福の自家焙煎(ばいせん)コーヒー専門店「ハマ珈琲」(大阪市城東区今福西2、TEL 06-6967-9080)が6月、4周年を迎えた。
濱さんが設計から製造まで手掛ける焙煎機。これまで17台を販売した
店主の濱卓也さん(32)は、いりたての鮮度の高いコーヒーの味を知ってほしいと、祖父がたばこ店を営んでいた店舗を自らリノベーションして創業。主にコーヒー豆の販売を行っている同店の店舗面積は約30坪で、カウンター4席、テーブル席2席を設ける。毎週土曜・日曜・月曜にはコーヒー教室(1回2,600円、全5回)も開講。受講生が増えたため、今まで使っていなかった2階スペースもセルフビルドし今月オープンした。
元自衛隊員の濱さん。限られた休憩時間を楽しみたいとインスタントコーヒーではなく豆をひいてコーヒーをいれるようになり、さらに自己流で焙煎までするようになったという。その味が仲間の隊員の間でも評判となり「もっとたくさんの人に焙煎の楽しさや鮮度の大切さを知ってほしい」という思いを持つようになった。
開店後も自家焙煎をもっと手軽に導入してもらえるようにと「オリジナル焙煎機」の製作まで手掛けることになる。100~1200グラムの生豆に対応した「構造が簡単で扱いやすく、毎日必要な量がすぐに焙煎できる小型の焙煎機」は喫茶店などの小~中規模の飲食店に好評で、中には個人で購入する人もいるという。
同店では個人や店への豆の「定期便」も行っている。一度に大量に納品してしまうと鮮度を損ねるため、焙煎したばかりの豆を少しずつ毎週郵送するサービスで全国から注文を受けている。和歌山県高野山でゲストハウス「kokuu(コクウ)」を営む高井良知さんは「コーヒーの味はもちろん濱さんの実直な人柄にほれて取り扱いを決めた。コーヒーの味にうるさいと言われるオーストラリア人も喜んでお代わりしていく」と話す。
濱さんは「まだまだ鮮度の違いが、香りや味にどれほど影響しているか気付いている人は少ない。販売だけでなく少しずつでも教室を開いて鮮度の大切さを伝え、ライバルを増やしたい」と話す。「数年後スーパーに並ぶコーヒー豆が今までよりも鮮度の高いものになればうれしい」とも。
営業時間は9時~18時。木曜定休。