医薬品製造の森下仁丹(大阪市中央区玉造1)は2月5日、創業120周年を記念して復刻版「梅仁丹」などの記念商品を発売することを発表した。
同社は1893(明治24)年に創業。戦後1929(昭和4)年の発売以来、同社の看板商品としてとして知られる銀粒の口中清涼剤「仁丹」は、今回の120周年を機に生薬の成分・処方を変更。通販専用だった詰め替え用商品は、「厳選した16種の生薬を配合した仁丹をあらためて知ってほしい」と生薬をデザインしたパッケージにリニューアルしドラッグストアでの販売も開始する。同社社長の駒村純一さんは、「今まで商品を大事してきた。これからも作ってきたものを失わず、きちっと残していく」と話す。
2011年に販売を終了した「梅仁丹」も、医薬部外品だったものを清涼菓子「梅仁丹120」として再登場させた。梅は紀州産で酸っぱくなく風味が良いと言われている時期に収穫したものを使い、時間をかけてじっくり作ることで梅の風味を引き出しているという。姉妹商品として梅と相性のいいハーブエキスを使った「梅仁丹120のど飴」も今回初めて発売する。
外交官をモチーフにした同社の商標「大礼服マーク」もリニューアルする。「健康や保健を世界に運ぶ薬の外交官としての役割を果たしてほしい」という思いでデザインしたという同商標は、これまでもマイナーチェンジを重ねてきたが、今回は「新しい技術、製品を次々に生み出す会社」をイメージし「若返らせた」という。
同社の歴史的資料や仁丹にまつわる思い出の品物などを展示する展示会を、今年の秋に開催することも発表。同展のために「歴史資料室」を新設し、「仁丹にまつわる思い出の品」と「思い出のエピソード」を一般公募する。募集期間は5月31日まで。問い合わせは、歴史資料室(TEL 06-6761-1131)まで。