JR京橋駅(大阪市城東区新喜多1)で12月24日、駅員によるハンドベルの演奏会が開かれる。これに向けて現在、若手駅員による練習が連日続いている。
演奏に参加するのはJR京橋駅の若手を中心にした男女10人。言い出したのは今年6年目を迎えた杉本美穂さん。「京橋駅は関西の主要駅にも関わらずクリスマスを感じるイベントがなかったので、お客さまにクリスマス気分を味わってもらいたかった」と話す。
今月18日朝、会議室で練習が行われた。勤務形態が違う10人がそろうのはなかなか難しい。1曲目の練習中、居合わせた大森孝史副駅長の顔色が変わった。「お前たち、これで大丈夫か。曲になっとらんやないか。本番まで1週間だぞ」。学生時代ブラスバンド部でホルン奏者だったという柳生頼成駅長からも「シの音が出てない。左手の意識を強めるように」と専門的な指摘が飛ぶ。メンバーの多くは音楽の経験がなく、楽譜が読めない人もいる中、今月に入り練習も週1、2回のペースに上げて行っているという。
新人の金静香さんは「普段お客さまと触れ合う機会が少ないので、駅員がこんなこともやるんだと親しみを持っていただけたら」。同じく1年目の永田雅美さんは「一つのことを皆で協力して仕上げていく様子をお客さまに感じてもらえたら」と話す。
24日は10時30分~を皮切りに4回の演奏を行う。曲目は「聖しこの夜」「We Wish You Merry Christmas」などのクリスマスソング7曲。指揮を担当する2年目の磯田憲吾さんは「曲にはなっている。悪い方には進んでいない。本番は大丈夫」と自信を見せる。