新人写真家の発掘・教育・支援を目的とする「写真新世紀」の2010年優秀賞作品を展示する「写真新世紀 大阪展2010」が現在、「ARTCOURT Gallery(アートコートギャラリー)」(大阪市北区天満橋1)で開催されている。主催はキヤノン。
齋藤陽道さんの作品「同類」 被写体は障害者プロレス団体など(関連画像)
同展は、1991年に始まった公募展で、今回で33回目。過去にはオノデラユキさんや大森克己さん、佐内正史さん、蜷川実花さんなど、現在第一線で活躍する写真家を多数輩出し、若手写真家の登竜門としても知られる。審査員は大森克己さん、佐内正史さん、蜷川実花さんらをはじめ、写真評論家の清水穣さん、美術評論家、椹木(さわらぎ)野衣さんなど。
会場では、グランプリ受賞者・佐藤華連さんの作品「だっぴがら」、優秀賞を受賞した齋藤陽道さんの「同類」と谷口育美さんの「BEAT」など受賞者4人の作品と、昨年のグランプリ受賞者・クロダミサトさんの個展作品「家族の風景」などを展示している。
4月9日に開かれたトークショーでは、受賞者らがそれぞれ作品への思いを語った。「人と合わせることを考えて生きてきた」と語るのはグランプリの佐藤さん。自身が写っていない作品「だっぴがら」に「これは私自身のセルフポート」と話す。障害者プロレス団体「ドッグレッグス」の人たちなどを被写体にした「同類」で優秀賞を受賞した齋藤さんは「健常者と障害者をもっと広く、ひっくるめたような作品を作りたかった」と話した。
開館時間は10時~19時。入場無料。今月27日まで。