大阪府立男女共同参画・青少年センター(愛称=ドーンセンター、大阪市中央区大手前1)で4月13日、50歳以上を対象に「初めてのミュージカル・シニア体験会」が開かれた。主催はNPO法人「発起塾」(天王寺区)。
創設12年になる発起塾は、中高年の生きがいづくり・生涯学習・地域交流を目的に、演技未経験者の50歳以上100歳未満の中高年が俳優となってミュージカルを上演している。現在、大阪・京都・和歌山・神戸・岡山・東京・名古屋の全7拠点で約250人が所属。年1回のミュージカル公演を目指す「公演組」と、施設などでのボランティア公演を目的とする「ライト組」の2クラスがあり、それぞれプロの講師が演技・歌・ダンスの指導を行っている。
今回の体験会は、簡単な歌・ダンス・演技の指導を受けてからミュージカルの1シーンを演じ、ミュージカルの楽しさを知ってもらおうと企画した。参加者は女性25人、男性2人の27人。演劇界や同塾についての説明後、「おはようございます」のあいさつで体験会が始まった。歌のレッスンとして「私の青空」を合唱した後、同曲に合わせてダンスのレッスン。演技指導では発声練習を行い、一人一つのせりふを覚えみんなで一つの物語にする。講師の高石紅白さんは「忘れてもいい、間違ってもいい。相手に伝わるように声を出すこと」と参加者らにげきを飛ばした。
ミュージカルに興味があって参加したという金本昌子さん(67)は「歌って踊って演技して楽しかった」と笑顔で話す。「何か生活を変えたい」と参加した武雄英彦さん(54)は「最初から最後まで恥ずかしかった。やってみないとわからないが、自分自身が楽しくできたら」とライト組に入塾することを決めた。講師の高石さんは「入塾当初は病気自慢が多い。でもやっているうちにみんな真剣になる。ミュージカルは自己完結するし、公演という明確な目標がある」と話す。
次回開催は4月20日、5月18日18時30分~20時30分。参加費は500円。