大阪ビジネスパーク内のOBP円形ホール&ツイン21アトリウム(大阪市中央区城見2)で2月11日、大阪文化服装学院(淀川区)の学生らによる「2010卒業作品発表会」が開催された。
円形ホールでは、学生たちが作った16ブランドのファッションショーを行い、ツイン21では学生らのオリジナルショップ7店舗を展開したほか、神戸コレクションコラボ企画などのパネルエキシビションを実施した。
ショーは、さまざまなテーマやコンセプトに沿って作られた学生らの個性あふれる作品を、実際にプロのモデルたちがまとい登場する本格的なもの。3回のステージで約1,500人の観客が訪れた。セカンドステージ終了後には審査発表と表彰式が行われ、グランプリ・準グランプリや個人賞などが発表された。
「服が売れなくなってきている昨今、場合によっては価格重視の服作りに偏りがちだが、学生ならではのクリエーティブな発想で、どのチームも高いレベルにまでよく仕上げてくれた」と同校企画広報の加藤圭太さん。今年の傾向として「大別すると『スタイリングで魅せるブランド』と『シンプルに服自体で勝負するブランド』と2通りのチームがあった。グランプリと準グランプリを獲得した両方とも、スタイリングのうまさ、ブランドの完成度が評価されたと思われる」という。
オリジナルショップは、店のコンセプト設定から予算、仕入れ、販売に至るまですべて学生自身が担当。「いらっしゃいませ」と元気ある声が響くなか、関係者はもちろん近隣の主婦など多くの客が各店に立ち寄り接客を受ける光景が見られた。ショップ運営に携わるファッションビジネス学科2年の斎藤有沙さんは「校内でのショップ展開はあったが、一般向けに外で開くのは初めて。接客の難しさを改めて実感したが、最後まで元気いっぱいに接客していきたい」と話していた。
「次年度もどんどんクリエーティブで元気な服を提案してきたい。若い人たちにファッションの楽しさ、可能性を伝え、ファッション業界を目指す人を増やし活力を与えたい。学生たちには次代を担うプロとして巣立っていってもらいたい」(加藤さん)とも。