片町のバー「BE-GLAD」（大阪市都島区片町2、TEL 06-6357-9711）が6月25日で17周年を迎えた。同店は、位置する京橋の西側「京橋ウエストストリート」に現在並ぶ飲食店の中でも2 番目に古い店舗となる。

　オーナーの橘寛さん（42）が同店をオープンしたのは25歳のとき。当時は「周辺に何もなく、夜になると人通りもなく真っ暗だった」という。さらに同店奥の大きな窓からは、今はなきJR片町線の終点「片町駅」が見え、電車が走るのを眺めながら営業していた。

　街の変化の節目となったのは2000年11月、京阪京橋高架街にレストラン「GARB DRESSING」がオープンしたころ。これをきっかけに、若者をターゲットとする新店が周辺に急速的に立ち並び、昨年10月には「京橋花月」が入る「KIKI京橋」もオープン。現在では「オヤジの東」に対し「若者の西」として、京橋の第二の顔になっている。そうした街の変化を17年間見つめてきた橘さんは「西側の歴史とともに、当店もいい味が出てきた」と、古き良きアメリカを思わせる店内を眺める。

　「とにかくこの仕事が好きで、毎日楽しい」という橘さんは根っからの「人好き」。仕事の醍醐味は「いろんな人に出会えることに尽きる」（同）という。常連歴15年の神戸勤務の女性は「京橋は勤め先からのジャンクション駅で、15年間ほぼ毎日ここへ来て飲んでいる（笑）。とにかくマスター（橘さん）がいい。落ち着く」と店の魅力を語る。約2年前から週1～2回のペースで通っているという中村さん（30）も「一回り年の離れた兄貴という感じ」と橘さんを慕う。

　17周年を迎えたことについて、「周りに恵まれていると思う。今後も、お客さんやスタッフとともに皆で年をとっていきたい」（同）という橘さん。「脱力系の当店で、落花生を床に好き放題落としながら、お酒と雰囲気を楽しみに来てほしい」とも。

　営業時間は18時～24時（変動あり）。