大阪都心のマンションで田植え-農業初体験の子どもたちも夢中に

マンションの中庭に登場した田んぼ。住民たちが4カ月かけて耕した。220平方メートルの棚田は3段からなり、上から見ると一粒のお米の形をしている

マンションの中庭に登場した田んぼ。住民たちが4カ月かけて耕した。220平方メートルの棚田は3段からなり、上から見ると一粒のお米の形をしている

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 大阪市城東区内のマンション「タイムズ・ピース・スクエア」(大阪市城東区今福西6)中庭で6月7日、住民たちによる田植えが行われた。参加したのは同マンションの「田んぼ倶楽部」に所属する49世帯147人。

 田植えは13時、住民代表の西庄寛さん(35)の「マンション内に田んぼがあるのは日本でここだけらしい。この環境を生かして住民たちの交流を深めるとともに、子どもたちに生命の尊さについて肌で感じてもらいたい」というあいさつで始まった。参加したほとんどの人が初めての田植え体験。専門家の指導の下、初めは戸惑いながらもはだしで田んぼに踏み入り、苗を差し込むと「できたー!」「すごい!」などと子どもたちの歓声が上がった。年配者が20~30代の若い親やその子どもたちに教える場面も見られた。

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 作業が終わる14時ごろになると全身泥まみれになった子どもたちが団地の敷地内をうろうろ歩き、その様子を見た住民たちの笑いをさそった。参加した小学2年生の岡田萌花さんは「泥だらけになって気持ち悪かった。でもまたやりたい」。萌花さんの母・恵美子さんは「普段経験できないことがこんなに身近でできるなんて。他の住人の方と知り合えたのもうれしい」と満足げな様子。今回植えた苗は、「キヌヒカリ」という大阪の風土に合わせて改良された品種。秋に収穫を行い1,000個のおにぎりにして住民たちで食べるのが目標だという。

 2005年に閉鎖されたパナソニックの工場跡地に建てられた3棟1,000戸から成る同マンション。団地管理組合活動の一環として4つの倶楽部(田んぼ倶楽部、グリーン美化倶楽部、イベント倶楽部、キッズ&シニア倶楽部)があり、積極的にコミュニティー活動が行われている。同マンションを開発したMID都市開発広報の山本幹雄さんは「このマンションに住む子どもたちの故郷の思い出として残る催しを続けていきたい」と話す。

 城東区は近年新しいマンションが立ち並び、大阪市の中でも人口増加率が高いエリア。巨大集合住宅におけるコミュニティーの形成に注目が集まる。

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