京橋在住の作家、まきの・えりさん原作の映画「ラブファイト」が11月15日から全国公開される。
原作となる小説「聖母少女」は、執筆開始から約6年もの年月をかけて1997年に完成した作品。ストーリーは、ボクシングを通じた青春もので、「『人はなぜ殴りあうのか』をテーマとした作品。非常に思い入れが深い作品だが、執筆途中のある時を境に、登場人物たちが私(作者)を無視して好き放題に動き回り出し、『勝手にしなさい、私はもう知らん!』となかなか完成につなげられなかった」(まきのさん)という。
映画化の話は完成当初からあったが、「いろいろな問題があり、なかなか実現までは至らなかった」(同)。「だから今回実現することになって、夢みたい。本当にうれしい」(同)とも。
同作は「ミッドナイトイーグル」の成島出監督が映画化。プロデュースは同作の脚本にほれ込んだ俳優の大沢たかおさんが初挑戦し、キーパーソンとして出演も果たした。W主演には林遣都さんと北乃きいさん。等身大で不器用な初恋を描き、吹き替えなしの迫力あふれるボクシングシーンにも挑戦した。
都島区のボクシングジム「大阪帝拳」などをはじめとするオール大阪ロケでの撮影現場に何度も足を運んだまきのさんは「現場の雰囲気に圧倒された。特に大沢さんは、あんなにハンサムなのに役に入るとガラっと雰囲気が変わってすごみが出て、まさにハマり役だった」という。「少年少女はもちろん、大人が見てもおもしろい映画に仕上がっている」(同)とも。
京橋に住んで9年目となるまきのさん。最近は「近くの飲み屋にもよく足を運んでは酔っ払っているが、自宅でのパソコンゲームにもハマっている」と笑う。
大阪市内では、梅田ブルク7、なんばパークスシネマで上映予定。