「昭和の大阪が甦よみがえる」をテーマにした映画上映会「しろきたシネマ懐かしの名画シリーズ」の1回目が4月22日、城北市民学習センター(大阪市旭区高殿6、TEL 06-6951-1324)で開催された。50年以上前の大阪を舞台にした映画や、今はなくなった懐かしの大阪の風景が登場する映画をよりすぐって上映する。
1回目は、大阪にこだわり、大阪に愛された作家、織田作之助さん原作の「夫婦善哉」(1955年)を上映。日本を代表する名優、森繁久彌さんや、大阪弁が一番美しいといわれた浪速千栄子さんも出演している。「大阪の映画といえばまずは織田作之助さんだと思う。以前ここで織田さんの本と映画の講演会をして、同時にオダサク映画もピックアップして鑑賞していただいたが、その後『全編が見たい』という声も多かったということも含め、このような上映会の開催にもつながった」と、主催である同センターの浜田容子さん。当日先着順で、1回目という条件にもかかわらず80人が集まった。
浜田さんは「大阪の街の中にはビルに埋もれた史跡や文化財が残っているのに、それに気付かへんことも多い。こういうものは上手に残していかなあかんし、一度壊したらそれこそ、映画の中でしか見られへん。文化財のことをみんなで話したり考えたりしながら目的をもってこの上映会をやっていけたら」と話し、憩いの場を作るためにも「お茶を飲みながら映画を見られるようにしてみたい」と話す。
今後も大阪を舞台にした映画を上映していくことはもちろん、昭和30年代のテレビドラマや、映画館で放映されていたニュースなども取り上げていくという。次回は6月24日に「大阪の宿」(1954年、五所平之助監督)の上映を予定。14時から。参加費は300円。